時は古く英国の話
擦れた手紙に隠されている
赤い林檎の裏に在る
錆びたナイフと共に影

19世紀の遠い世界に
奇才なく黒い星そっと現れ
人が溢れる大通り
見過ごし陽が消える街角…教会前

巡る傷…計算された数
満たし時計の針の音みたいに一定
巡る傷・・・アナクロ思考も
迷い赤いレンズ越し眼に映るロンドン塔

白く濁す煙
ワイン越しの声

街は夜の顔を見せる
息を止めたダブルデッカー
ふと、踏込む裏通りに
オーケストラが鈍く響く
壁に残る白いチョーク
奥の静寂は狂う


残る痕…アナロク思考に
迷い赤いレンズ越し眼に映る塔

廻る世界に…黒い星刻む
明かされないページ罪さえ記せず
通る風…まるで肌を切る
幕を閉じる[M]の赤いハンカチーフ