「韓国側の策略」に嵌った日本のユネスコ文化遺産登録!? | ソウルの風に吹かれて、時には優しく、時には雷雨のごとく!

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韓国での暮らしを通して観た韓国社会の素顔や日韓関係、南北問題、韓流など興味を引く情報を紹介してゆきます。

「明治日本の産業革命遺産」(8県23資産)の世界文化遺産登録の可否についての審議は5日に先送りされ、歴史問題をめぐる日韓両国の対立の深さが浮き彫りとなった。

遺産登録を審議する世界遺産委員会のほかの委員国からは「対立を早く収拾してほしい」との声が相次いだ。

セルビアの代表団は「自分たちの案件より日本の登録案件をめぐる韓国とのやり取りの方がよっぽど忙しい。 2か国間で妥協点を見つけてほしい」と語った。
レバノンの代表団は「ロビー活動が激しく、どの国も疲れている」と日韓の対立が続くことにいら立ちを隠さなかった。
(読売  7/5)






やっぱり、心配していた通りになりましたね。

韓国のユン外交部長官が先月22日に日本を訪問して 日本のユネスコ文化遺産登録に協力する事を岸田外相と電撃的に合意した時はあまりにも不自然さを感じざるを得ませんでしたからね。

なんせ日本に入国する前にユン長官はドイツなど数カ国を訪問して日本のユネスコ文化遺産登録に反対するよう説得をして回って来たわけで、最終的に日本と合意するつもりなら始めからそんな行脚をする必要もなかったはずですからね。

まして韓国はMERS騒動の国家非常事態で朴大統領でさえ、オバマ大統領との首脳会談をするアメリカ訪問を取り消した最中に、ユン長官が日本のユネスコ文化遺産登録を阻止する為に海外に出ていた事実を見れば韓国側の覚悟が分りそうなものですが日本側は軽く見ていた「しっぺ返し」を食らったわけです。

5月の安部首相の訪米が韓国側の執拗なまでの妨害工作にも関わらず、アメリカ側から歓待された姿を見て「韓国外交の敗北」と国内から激しい批判に晒されたユン長官にとって今回の「日本のユネスコ文化遺産登録の阻止」は絶対絶命の自分の首を掛けたミッションだったわけです。

それだけに岸田外相と電撃的に合意した事実はあまりにも理解不能な結果でした。


しかし、今の状況を見れば納得がゆきますね。

結果的に「韓国側の策略」に日本の外務省は完全に嵌められたということでしょう。

あと数時間で審議に入りますが韓国側としてはすでに自分たちのユネスコ文化遺産は登録が確定したので、日本側の分は仮に登録できなかったとしても良いわけです。

逆に日本側はなんとしても登録しなければならない立場なので時間が無くなるほど苦境に立たされます。

結果的に日本側は登録する為に韓国側の主張を大々的に受け入れざるを得なくなり、ユン長官としては登録されたとしても韓国内の反対世論を抑えることができる大義名分が立つわけです。



日本の外務省の幹部の1人は「なぜ韓国側がこういう対応をするのか理解しかねる」と語った。(サンケイ 7/5)


こんなバカな発言をする外務省幹部がいるという事自体が私は信じられません。

国際外交は「何でもあり」という事を外務省の幹部でさえ理解していないとしたら日本の外交は心細い限りですよね。


まあ、結果がどうなるにしろ、日本の外務省はこれを教訓として「約束しても守らない国もある」という事をしっかりと肝に銘じて、今後の日韓外交に望んでいってほしいものです。