四畳半カメラ大系 -2ページ目

四畳半カメラ大系

自由気ままなカメラブログ
記事はテーマ別にまとめてあるので気になる記事はそこからご覧頂けると幸いです。

18.おまけ

  

以前というか、だいぶ前に紹介した高級レフレックス型カメラの実機を奇跡的に友人から頂いたのでこのブログで是非レビューしたい。


↓前回の記事参考


 

本機のスペックはビューレンズが

F.K Anastigmat Terionar 80mmF3.5

 

に対してテイクレンズは

C.Friedrich.Munchen. Corygon-Anastigmat 7.5cmF4.5

 

シャッター銘:オリエント21

(T.B.1~1/200)

セルフタイマー付

 

となっており、社史で登場したカメラは本当に実在したのだ(!)


シャッターとテイクレンズが前に見かけた個体と異なるので何種類か存在するようだ(仕様としてはこちらが上位と思われる)。

 

19.高級レフレックス型カメラ


桜井氏に酷評されていたこのカメラを手に入れて面白い点が幾つか判明した。


 

「ROLLEIFLEX STANDARD(ローライフレックススタンダード)の顔とIKOFLEX(イコフレックス)のボディを混ぜたような奇怪な姿をしていた」


…と以前紹介したように、ボディのフィルム受軸側にはイコフレックスらしい菱形のピントレバーがある。


一番上が無限遠で、指一本でピント調整が出来るのはまあ、悪くない機能だと思われる。

 

 

フィルムの巻上はなんとノブを逆側に半回転させる独特な手法。

 

ノブを特定の位置迄回すと「カチッ」と音が鳴ってノブについている針が数字の1~12(フィルムの枚数を示している)に沿って進む自動巻止式(赤窓に表示された1と合わせてからフィルムを巻き上げる方式)。


ノブは回すと勝手に元の位置に戻るだけなのでロックは特に無い。




針が12まで進んだ後は、巻上ノブの下部にあるボタンを上にあげることで針が1にリセットされる。


慣れない操作方法だが昭和の計器を操作してるワクワク感(?)を得られるのは…まぁ、悪くない点だろう。


この方式は他のカメラを参考にしたのかオリジナルなのかは定かではないが、私は初めて見る方式である。



そしてローライフレックススタンダードみたいな顔だが、なんとビューレンズに絞りが存在するのだ(本家だとビューレンズの上にSSと絞りが表示されている)。


プリモフレックスの一部の機種に同様の機能があるので国産二眼レフ唯一ではないにしろ、相当珍しい機能だ。


レンズがF4.5の明るさなのに果たして絞りは居るだろうか?恩恵は薄い気が…。


20.高級というより低級


高級レフレックス型カメラの面白い点を幾つか挙げたが、このカメラ最大の問題点としては全体的に工作精度が低いことにある。


特に前板部分はベスト判や暗室不要カメラのクオリティから抜け出せていなく、余り実用的ではない。



実際、ビューレンズにミリオンの文字が見えるので孔雀ミリオン二號カメラか、その他ミリオンカメラをそのまま流用したと考えられる。


ロールコンター(壊れやすい二眼レフで有名)も酷いが、本機は更にその上を行く。


本社でどのように売り出したのか不明なのでなんとも言えないが、後年出た機種を踏まえると色んな機能を盛り沢山載せたやや安めのカメラだったのではないだろうか。


日本(帝国)らしいと言えばらしいが、これを買う人間はたまったものではない。


筆者も2010年代に出たアローズ(ゴミスマホ)という国産のスマートフォンをド*モの店員に勧められて購入し、大変後悔した人間なのでどこでもそういう人間は居るものだ。


しかし昭和15年だと既にカメラを製作するには厳しい時代に突入しているので、その辺の事情は忘れてはいけない。


21.未知のカメラ?


両者は部品が一部共通しているもののカメラとしては余り似ておらず、高級レフレックス型カメラの製造番号は14**なのに対して、後年出た機種のレンズ番号は32**と少し離れている(ボディ内部の番号は30)。



そう考えると我々の知らない未知のカメラ、ミリオンを冠したレフ型のカメラが戦中〜戦後で存在した可能性があるかもしれない…と妄想出来ないだろうか(笑)


以上「オリエンタル写真工業のカメラの話①〜⑦」でした(諸事情により記事タイトル変更)。