土日とも予定のない完全休日なのはいつ以来だろう。定時に勤めていた間は当たり前のように享受していた待遇が、こんなにも貴重に思えるとは。夜中は激しい雨の音が続いていたが、明け方には晴れて洗濯物も外干しできる。母子も急ぎの用がないのか今日はゆっくりしていて、揃うまで待ちきれないので一人先に「うまかっちゃん」に卵を落として食べる。その後炒飯を作り、母子と一緒に昨日の残りのスープやチキンカツも食べたので腹いっぱい。でも冷蔵庫の中がすっきりして気分いい。

 

録画してあった「燕は戻ってこない」8・9話をA子と一緒に視聴。もし俺たちが子供を授かっていなかったら、どんな心境でこのドラマを見ていたのだろう。最初は稲垣吾郎の憤りが尤もに思えていたが、内田有紀の冷静な指摘にこちらも怯む。「(自分の子じゃないと分かったら)じゃあ殺すの?」って、そもそも重大な契約違反をしたのがリキなのになぜその付けを払わされなければならないんだと理不尽な思いはするが、でもやはり生まれてくる子どもに罪はない。にしてもリキは周囲の理解に恵まれすぎていて現実離れしていると感じる。前半の悲惨な境遇とは大違いだ。次回が最終回ということだが、うまくハッピーエンドに着陸するのだろうか。結局巣に戻ってこない燕というのはこれから生まれる赤ちゃんのこと?出産適齢期を他人のためにささげた自分自身のこと?

 

その後も録画した水ダウなど見て、だらだらして過ごす。Iのスマホ依存度が高くて注意せねばならない立場なので、できるだけリビングでは俺自身スマホをいじらないように…と、Iが中学図書室のリサイクルに出されていて手に入れたという伊坂幸太郎「AX」を何気なく手に取ると、すっかり内容は知っている再読のはずなのにやっぱり面白くて止まらなくなる。個人的に恐妻家の兜と自分を重ねて感情移入してしまっているのかも。もちろん俺は彼ほど有能な仕事人ではなく、家でも仕事でも気を遣ってヘコヘコしているダメ人間なわけだが。

 

夕食はぶり照り焼き、肉じゃが、豆腐の味噌汁。A子がやけに肉じゃがの出来を褒めるのは、逆にぶり照りがいまいちだったからか。…いやそんな否定的に捉えることもなかろう。皆でスノーマンのファッション対決などを見て楽しく夕食(テレビばっかり見ていた一日だったな)。アンミカはいつ見てもコメントが冴えていて頭の回転の速さを感じさせる。明日も休みだと思うと酒が進んで、後半は何を見たのかあまり覚えていない。