朝から雨。Yが乗せて行ってほしいというので一緒に6時半に家を出る。Iは宿泊訓練明けでいつもより登校が遅く、どのみち集合場所まで乗せて行けないから丁度いい。俺が高校生の時は、いくら便利でも親と二人きりになる車に乗せてもらうのは嫌がっただろうな…ていうか、そもそも学校選びを「家から近いか、通学に楽か」の基準で選んでいたのだから、向学心の強いYとは比べ物にならない。

 

7時半過ぎに学校に着くと、定時制の職員室はまだ教務課長のY川さんしかいない。ていうか教務課長は毎朝こんな早いのだろうか、そんなにやることがあるのか。来年度自分がその位置につかねばならないかもしれないと思うとげんなりする。授業を終えて午後の見回りはS藤先生と二人で久々に学校近辺の公園を廻る。見つけた生徒にサボりを叱るのではなく穏やかに諭して戻させるやり方を、生徒を尊重した素晴らしい方法だと激賞したら「これに慣れ過ぎちゃうのも怖いんですけどね」と返される。いや、高圧的な指導が正しいと思い込んでいる一般の普通高校全ての方が間違っているって。

 

今日も2時間年休をもらって帰ろうとすると、更衣室で傘を取って出る時にH瀬先生とばったり出くわす。氏は俺の全身をまじまじと見て「…お疲れさまでした」と去っていった。もう雨は上がりつつあり、金曜も部活を許可することにしたと伝えてあるのに、俺に黙って帰るんかいという気持ちなのだろう。しかし今日は部活を見ることを頼まれていないし、この雨で直前までやるかどうか不明だった(じゃあ確認しろよという説もある)から、自分の用事を優先させてもらったというのが俺の言い分。もう人の目を気にして我慢するのはやめたのだ。

 

買い物をして帰り、Wの習字教室の送り迎えをして、夕食準備。今晩は鉄火丼とアボカド・パプリカ・ツナのサラダ、昨日のスープにもやしとひき肉を足して増量したもの、大人だけカツオ叩き。気持ち良く酔うが、帰り際のH瀬さんの俺を見る目がしばしフラッシュバックする。もっと堂々と後ろめたさを感じることなく過ごしたい。