朝、お袋の血糖値検査とインシュリン注射。相変わらずキャップのつけ外しがおぼつかないが、明日は一人でやってもらうことになる。猫と金魚の餌やり、ぬか床の掻きまわしと、いざ家を空けるとなると頼むことは多い。お袋の同居中に俺たち一家が外泊できるのも、これが最後となるかも知れない。朝のうちに洗濯物を干し、琥珀にエサをやって階下のケージに入れる。ここに入るのはそれほど嫌がらないが、それはこれまで鳴けばすぐに出してもらえていたからだ。明日夕方まで入りっぱなしとなると、今後素直にケージ入りしてくれなくなるのではと心配。
だんだん風に秋の色合いを感じ始めているとはいえ、夏の日射しは健在。洗濯物はすぐ乾き、家の中を色々片付けて出発準備。お袋に頼むことをメモにまとめて渡し、戸締りを確認して出発できたのは11時半。高速も順調で、13時には現地に着くことができた。ラインで連絡すると、昨日のロッジをチェックアウト時間ぎりぎりの11時に出てフロントに荷物を預け、かき氷を食べて今プールにいるという。この施設付属プールは宿泊確認等煩いことを言わないのがいい。俺もそのまま向かい、子どもたちと合流。考えてみれば今年初プールだ。
G場高原のプールといえば夏でもキンキンに冷えているのが売りだと思っていたが、何だか普通に管理された温度になってしまっていて、しかしそのおかげで子どもたちは長く遊んでいられる。ビーチボールのトス回数を競った後、簡単な泳ぎの指導をして最後に俺がIMの見本水泳。子どもたちから拍手喝さいを浴びるが、気のせいか監視員のお姉さんがニヤニヤしている感じ。俺も経験があるが、こういう所でバイトする監視員は多くが大学等での水泳部経験者だ。俺がへっぽこな泳ぎを自慢げに披露しているのを見て苦笑しているのかと思うと恥ずかしい。その過剰な自意識も恥ずかしいのだが。
プールを出て、チェックインを済ませた部屋(今日はいつものPRパオ)でK地家長男のT君と合流。俺たちが学校の関係で明日晩のH四会に出られず今日で帰ってしまうと聞いて、一緒に過ごしたいと前倒しで来てくれたのだ。しかしT君の口から、今年はH四会そのものが見送りになったと聞いてびっくり。そりゃオリンピックだって延期になるくらいだから不思議はないのだが、M崎高を転勤になって以来もう25年近くなるだろうか、毎年欠かさず行われてきた俺たちの記念行事もコロナの前に撤退を余儀なくされるとは。何だか俺たち一家だけ能天気に遠出したりしてきまり悪い。しかしいつまでも委縮していられないのも事実だ。俺たちは俺たちで楽しませてもらおう。
部屋でT君を交えてトランプ等して過ごし、予約のレストランへ向かうとなるほど普段の2/3程度の混み具合だ。スペアリブやパスタ、ピザ等でお腹いっぱい、母子はスイーツまで頼んで大満足の様子。部屋に戻り、母子とT君がそれぞれ風呂に行く間、俺はYに強力に薦められていた「約束のネバーランド」19巻と、出発時にちょうど届いた増井修「ロッキングオン天国」を読み進める。若いころは渋谷に次ぐ才能と思っていた増井の文体(これは語り降ろしか?)が、今読むと妙に無頼を気取った稚拙なものであったことがよく分かる。あの時代のロッキンオンは、渋谷という教祖に感化されたライターと編集者・読者による閉じられた祝祭空間だったのだなあ。
子どもたちが帰ってきて、またT君を囲んでトランプやらウノやらをやり始めた。俺は先にロフトへ上がって寝させてもらう。今日はいつもの呑み会と違ってビールも数杯だけだし、いびきも大したことなく済んでくれると思うが…。