Iが友達を招くといってA子と一緒に片づけたのか、2階のI部屋が見違えるようにきれいになっている。床にものが置いていない状態なんて、何年ぶりだろう。俺がここで寝ず階下の元親父部屋で寝るようになって、すっかり衣類の物置部屋となっていただけに、何だか感慨深い。友達様様だ。
地理Aで簡単な復習テストをする。教科書類を見ていいといってやらせたのに、1点しか取れない奴もいる。もはや普段の講義では何を言っているのかさっぱり分からないレベルなんだろうなと思うと、毎日何時間も座ってじっとしていなければならない彼らが哀れに思えてくる。しかし彼らを評価して単位を認めねばならない俺たちも、テスト問題をもう一練りも二練りもしなければならないということだ。
放課後はテニスコートへ。生徒が練習(というか気ままに打っている)のをただ見ているだけ。主顧問のH瀬先生が来て少し話をするが、彼もすぐコートの草取りに向かってしまう。俺も手伝おうかと申し出ても「これは自分の趣味でやっているので」とはねつけられ、所在なげに見ているだけ。まあ「ただそこにいるだけ」が役割を果たすことになる場合は、これまでの経験でよくあることだ。
定時に上がり、M乃先生宅へ。二人を乗せて帰るのは本当に幸せな気分。しかし帰途の道はなかなか混んでいて、間をすり抜けて走る自転車等あって冷や冷やさせられる。夕食はA子が鶏とピーマンのトマト煮やツナサラダを用意してくれる。久々にワインが準備されており、思わず歓声を上げる。そういえば今度の日曜は父の日か。毎年インターハイ予選に被っていて日中家族と過ごすことができなかったが、今年はねぎらってもらえるのかな?