朝、日記をつけていたらA子が起き出してスンドゥブの朝食を用意してくれ、「冷めないうちに食べてね」と言い置いてまたベッドに向かう。良く寝るね。ちなみにYの受験が終わったくらいから、A子はYの部屋で寝るようになっている。寝室はベッドにYとW、畳のスペースにIが寝ていて、ついに母子が離れて寝るようになったかと感慨深い。しかし何のための子供部屋か。それぞれに部屋を用意してやっているのに、一緒に寝たがるのは仲が良いせいと思えば仕方ないか。
今日はそれほど急いで出勤しなくても、やる事は私物片付け程度。卒業生から届けられる合格体験記のメールを、表題をつけて整理して保存し、お礼の返信を打つのが、俺に残された最後の校務。その他昨日の出張簿を作ったり、Wさんに頼まれて水泳部の活動計画を手直ししたり。そういった事務作業をしている合間に、ちょくちょく同僚が俺の元を訪れて、餞別を渡してくれる。この数日で早や20名になった。俺は基本的に離任者に餞別は(よほど世話になった人は別にして)渡さずこれまで過ごしてきたので、過去の俺自身の転任にもそれほどもらうことはなかったのだが、この学校ではやけに皆手厚く送ってくれる。
夜は社会科で送別会を開いてくれるというので、年休を取って早めに帰宅。着替えてマスクをして電車に乗ると、金曜の夕方というのに車内はガラガラ。詰めて座ることもなく、皆間隔を開けて予防に努めている。それでもマスク率が7割程度なのは、したくても手に入らないのだろう。繁華街に向かう途中も、どの店も客が集まらないのか、呼び込みのバイトらしき若者の威勢良い声だけが響いている。今回会場となった肴町の焼き鳥店も、開宴当初は客は俺たちだけという寂しさだった。このコロナ禍が沈静化しないと、飲食店は次々に潰れていくだろうとリアルに感じさせる。
宴会は、I藤さんが奥さん外出で子守をせねばならないという理由で欠席の他は全員集まり、初夏に教育実習をやった子も参加して大いに盛り上がった。M井さんが校内人事の不満を校長に問い質したりしても、ギスギスした雰囲気にならないのは、このメンバー間の日頃の仲の良さの賜物か。二次会に行きたそうだったM井さんには悪いが、駅まで迎えに来ようと待ち構えているA子のために、今日も一次会で帰途につく。帰りもやっぱり車内は空いていて、余裕で座って帰れた。