やっと金曜日。仕事に対する憂鬱感の正体が、受験指導を含め生徒の期待に応えられていないというプレッシャーだと気づいて、何となく開き直れた気分。俺は俺にできることを誠実にこなすしかない。A子の機嫌がだいぶ良くなったようでホッとする。彼女としても俺にいろいろ家事を引き受けてもらう上で、いつまでも無愛想な態度はとっていられないだろう。
授業をより興味深くと思っても、空き時間の準備では小手先の豆知識仕入れにとどまってしまう。それでもやらないよりはましと、ウィキペディアを駆使してネタ仕入れ。しかし調べれば調べるほどさらにその先の背景を知りたくなってしまい、授業を大きく逸脱してしかも面白くない内容となってしまう。いわゆる「ドツボにハマる」状態。だから高校生に教える内容など既に身についているのだから、堂々と手慣れた授業をやればいいのだ。頭では分かっているのだがね…。
掃除の時間、放課後に面接練習の予定だった公務員志望の女子が来て「まだ志望理由とかきちんと出来上がっていないのでもう少し待ってほしい」と頼まれる。待つも何も、面接指導はそちらからやってほしい時に頼むもので、俺が義務を課しているわけではない。そう言うとホッとした顔で「じゃあ来週お願いします」と去って行った。しかし彼女の面接本番が来週末のはずだ。そして俺は来週月曜は課外、火曜は指定校推薦者指導、水曜は学年会、金曜は先日のPTA理事会振替で早退の予定と、放課後空いているのは木曜しかない。だからやれるときにやっておけばというのだが、これも彼女の意欲次第で仕方ないね。どうしてもやってほしければ課外や会議が終わるまで待っていればいいだけのことだ。
放課後は別の面接指導を済ませ、部活へ。今日で学校プールの今日で学校プールの練習は最後になる。この学校のプール管理も、これでお役御免となるかどうか。過去5年間まるきり俺任せだったWさんに後を託すのも心配だが、できることなら来年度は別の学校で、できれば定時制の学校などで部活とは縁のない勤務をしたいものだ。
家に帰って夕食は刺身、ワンタンスープ、刺身コンニャク。発泡酒と日本酒。Yが強力に進めるので、「僕らのヒーローアカデミア」の第1巻を読み始める。…うーん、なぜそんなに夢中になるのか分からない。典型的なジャンプの「努力・友情・勝利」ものだということは分かるが、これならまだ「約ネバ」の方が独自の世界観があったような気がするのだが…。