目覚めるとまだ3時半。最近また一段と体の目覚めが早まったようだ。その分眠くなるのも確実に早まっているのだが。おかげで洗濯物干しや日記つけがゆっくりできる。平日の朝食はすっかりA子にお任せとなっている。というか俺が準備していた時期があったことが、遠い過去に思える。

SOGOはK合塾のチューターが来て、受験勉強の開始の必要性について熱く語ってくれる。俺たち教員がつい建前できれいごとを並べがちなのに対し、「受験勉強とはどれだけ暗記できるかのゲームなんだ。単語を1週間で700、頭の中にねじ込むことを競うんだ」「暗記や反復に耐えられない奴が、自分を正当化したくて『こんな勉強に意味はない』などと言う。あとから泣くのは自分なのに」と、露悪的なほどズバズバ煽るので、生徒は皆誰一人居眠りすることなく、前のめりになって聞いている。大した発信力だ。

放課後、学年だよりを配布。さっきの話を受けて、俺なりの学習論も織り交ぜたが、どれだけ生徒に届いてくれるやら。ちなみに内容は「自宅学習の落とし穴は、好きな科目だけに淫してしまって達成感を得てしまうこと」の説明。文章ではそもそも読んでくれない場合が多いのが残念なところ。しかし職員に配布すると、受け取ってそのまま真剣に読み始めてくれる先生が多数。ありがたい。

家に帰って着替えていると、A子が来て「炊飯器また空焚きしちゃった。壊れちゃったかも。今日はサトウのご飯でいいね」と甘えた口調で言うので、「いいよ何でも」と突き放したように返すと、「そんな言い方ないじゃない」と怒って去って行った。本来俺が怒っていい立場だと思うけど、「言い方」を捉えてすかさず自分優位に持っていくあたり大したものだ。

その後は一切俺を無視。Yが気遣って双方にしきりと声掛けをしてくれるのが心苦しい。ていうか、一日で一番楽しみにしている夕食の団欒を台無しにされたことが一番腹立たしい。アジの開きと豚汁の夕食。こんな環境なので酒を抜くことができたのは不幸中の幸い。洗い物もIのミニバス迎えもA子が黙々とやっているので、一人先に寝る。いったい俺が何をしたというのだ。