朝から雨。洗濯物をIの部屋に干す。部活を休みにして正解だったな。朝食はハムチーズのトースト、A子が用意。Yは昨夜遅くまで勉強していたようで、我々が9時近くに食事を始めてもさっぱり起きてくる様子がない。最近は夕食もいよいよ食べ始めるギリギリになってしぶしぶ勉強机から離れてくる感じ。本音は一人マイペースに食事したいのだろうな。

だんだん家族とともに行動するのが億劫に、というかうざったく感じてくるのは俺も身に覚えがあり、よく分かる。むしろこれまでが素直すぎるほど親の言うことに従っていたくらいだ。ましてや勉強に夢中で食事や風呂を後回しにするなんて、親としたら何も文句は言えないのかもしれない。でもねー、食事の準備を一切手伝うことなく、すべて整ってから真打登場のようにお出ましになるのはどうしても癪に障る。勉強がそれほど大事なのか?

昼は母子ピアノ練習の合間に、あり合わせのもので俺が卵丼を作る。美味しいと言ってくれる割にYもIも少しずつ残す。そのうえでIはお菓子を、Yは俺が残りご飯で作ったお握りを食べたがるのだから今回は失敗作ということになるか。Wは薄味が気に入ったようできれいに平らげてくれたが。午後からF市実家へ向かうというので送ろうとすっかり準備を整えて出発を待つが、ここでもYの勉強の区切りがなかなかつかず、階下でY待ち。

やっと降りてきて、さて出発という時になってYが「…眼鏡が見つからない、でもいいよ」と言い出す。それを聞いて車から降り眼鏡を探しに回るA子。結局ピアノの部屋にあったのだが、今度はIがA子の車からディズニーのDVDを持ってきてほしいと言い出す。「もう行く!子供たちは何でもママに頼りすぎだ。自分で動け!それも出発間際に慌てるんじゃなく、前もって準備しとけ」と言うと、Yはボソッと「Yはいらないって言ったのに」と不服そう。「いらないならそもそも『眼鏡がない』なんて言うな、黙ってろ」とやり込めると、むくれたのかその後は本当にずっと黙って、結局三人とも車中で寝入ってしまった。

だんだんこうやって家族全体で行動するのが重苦しく感じられるようになるのだろう。ただ今回はそれほど引きずらなかったようで、F市実家で別れる時にYは「パパ気をつけてね、バイバイ」と見送ってくれた。車中黙って過ごしたことに、自分の遅れで俺たちを待たせたことに、奴なりに後ろめたさを感じていたのかもしれない。

帰りに気になっていた家系の新ラーメン店「力丸家」に寄る。週末のご飯時だというのに客が一人しかおらず、たくさんの店員が「いらっしゃいませェ!」と威勢よく出迎えてくれるが何だかやけくそのようだ。普通の塩ラーメンを頼むが、元祖家系の蔵前家と比べるとスープが人工的な味で、生玉ねぎのカットが箸休め的アクセントではあるが如何せん切りが大きすぎて刺激が強すぎる。それでも生来の卑しさでスープを飲み干すと、店長らしき男が寄ってきて「スープ飲み干しありがとうございます、これ飲み干していただいたお客さんだけにお渡しする割引カードです」と渡され、また次々に他の店員から「飲み干しありがとうございまっす!」と掛け声がかかる。恥ずかしいったらありゃしない。這う這うの体で店を出る。

腹は膨れたが家でビールを飲みたく、値下げされた春菊と牛コマを買って一人すき焼き。これまた半額のとろサーモン、イカの刺身も買って食い散らかし腹いっぱい。肝心の酒が缶ビール1本で打ち止めとなってしまったが、これはこれで良いか。ブラタモリを見つつ夜は更けていく。