A子が味噌汁を作ってくれるようになったのはいいが、判で押したように豆腐とナメコ、たまにワカメ。まあ文句があるのなら自分で作ればいいのだが。YはM乃先生宅レッスンがある水曜はバスで向かわねばならないため通学は徒歩。その分早く家を出ねばならないが、交通事故を心配している親としてはちょっとホッとする。自分の安全運転こそ気を緩めず心がけ続けねばならないのだが。

7限の総合で行った文理適性検査が時間がかかり、終わったものから提出して帰るように指示して教室にとどまり受け取っていると、残った生徒がいろいろ話しかけてくる。「文理選択どっちが難しいですか?」「高校って家庭科はあるのに技術はないんですね」「先生は文理どっちですか?」「歴史って面白いですよね」「なんでM下のことを『さかなクン』って呼ぶんですか?」etc、etc。

俺が特に好かれているとかいうわけじゃなく、本来生徒は屈託なく誰ともコミュニケーションが取りたいのだろう。ましてまだ高生に校になったばかりの身としては、学校のことをよく知っているはずの先生とは話をして情報を得たいのは当然だ。しかしこれまで3年担任が続いていて、しかも頭から𠮟りつけるような指導をしていたので、生徒から話しかけられるのは必要最低限の伝達事項くらいだった。このやり取りが何とも心安らぐ。俺も生徒思いの優しい先生になりたかったというわけか。

テスト問題作りも何とか3種類を終え、後は世界史演習のみ。18時半に学校を出て帰宅。夕食はクリームシチュー。禁酒の木曜に俺が酒を飲みたくならないようにと、俺のあまり好きでないメニューをいろいろ考えて決めてくれたようだ。有り難いね…。Yがすっかり夜更かしになって、なかなか勉強机から離れず、今晩はとうとう仕舞い風呂に。Yが大人に近づいていることと、俺が高校生にやさしくなっていることには何らかの因果関係があるようだ。