ホテルの朝食も当然バイキング。全体に諸連絡をして、今日のメインであるラフティングの準備。荷物を先にホテルに移動させるため、着替えをデイパックに移しておかねばならない。皆はラフティングに臨むジャージの他に私服を用意しているようだが、俺はジャケット姿の他はジャージしかない。万一ずぶ濡れになった時に備え、昨日着ていたジャケットとチノパン・コートをハンガーにかけた状態で移動バスに積み込む。

簡単な説明を受けてドライスーツを身につける。その前にトイレに行けるかと思ったのだが、流れ作業的に着替えが始まってしまい、一度着替えたらもうおいそれとは脱げず断念。女性が着物を着つける時にはこんな覚悟が必要なのだろうな。乗り場までゴムボートを皆で担ぎ、7人一組+ガイドで漕ぎだす。俺のクラスは42人で7で割り切れてしまうので、他クラスの余った班に混ぜてもらう。ワクワクする体験だが、水に濡れてしまうのでカメラを持っていけないのが残念。着替え後にバス内で1枚だけ撮る。

小雨交じりの寒い天気だが、ジャブジャブ水のかかるボート内では天気もへったくれもない。俺を見かけた他のボート生徒が執拗に水をかけてきて、こちらもやり返す。わざとジャンプしたり、オールを掲げて勝ち鬨を上げたり、わんぱく男子のやりたい放題といった内容。ついには水にダイブし始めた。もう一人の若い先生は生徒に引きずり込まれたが、俺は普段接点が少ないせいもあり遠慮されて無事。実際眼鏡をかけていたし、引き込まれていたら大変だった。

ラフティングを終え、大苦労してドライスーツを脱ぎ、トイレ直行。川下りが始まるまではひたすら膀胱の限界を心配していたが、始まってしまうとそれどころではなく尿意を意識することはなかった。普段頻尿気味になっているのは、意識し過ぎる面もあるのだろう。施設内でサンドイッチの昼食後はアイスクリーム作り。ラフティングで撮れなかった分、ここでカメラを存分に使う。副担のMH君も持参のカメラをフル活用していたから、後で選抜するのに苦労するだろう。アイスは15分のシェイクが大変そうだったが、どれも美味しくできたようだ。

NACを出て札幌に向かう。途中中山峠でトイレ休憩。残雪が道路わきに残り、まるで冬景色。何とか男子生徒を捕まえて一緒に写真をとり、子供たちへのメールに添付するが、普段は生徒を撮る一方なので自分が映ることはまずない。母子への現況報告という義務があるから気恥ずかしくてもポーズをとる。ホテルに着き、防寒着を用意させてすぐまたクラスごとに出発。夕食はうちと2組が場外市場で海鮮丼、5組がジンギスカンだそうだ。何種類もの魚介が載った海鮮丼はそれなりに旨かったが、やはり修学旅行仕様なのだろう、メニューの写真とはずいぶん豪華さが違う。後で出てきたじゃがバターは食べざかりの生徒たちを満足させる増量剤的役割だろうが、我々には多すぎた。

その後、藻岩山から夜景を楽しむ。室内灯を消してバスを走らせていく合間に、林の向こうにちらちら見える夜景にさっそく歓声が上がる。「マジやばいよ~!」って、彼女たちは最上級の称賛のつもりなのだろう。フラッシュを焚いてしまうと夜景が綺麗に映らず、焚かねば表情が暗くなってしまう。それにしても何人もの生徒たちにシャッターを頼まれるが、一人として「一緒に映りましょう」と言ってくれる者がいないのは、普段の接し方の反映だね。

ホテルに戻り、班長会をして点呼・消灯。職員打ち合わせの後は俺はさっさと自室に戻ってしまったが、主任と若手は各階で聞き耳を立てていたようだ。何人かうちのクラス生徒が出歩いていたと、翌日になって報告を受ける。昨日と違って殆どが二人部屋なので、もっと大勢で集まって語り合いたいという気持ちになるのは分かるんだけどね。