気がつけばもう6月も半ば、そろそろテスト問題の作成が気になってくる。朝食はA子がリゾットを作ってくれたので楽。朝トイレを済ませてそのまま出勤したら、運転中に電話がかかってきた。出ると「Wが『パパが行ってきますって言ってくれなかった』って拗ねてるよ」だって。いつもはピアノ室の戸を開けて練習しているYかWのどちらかに声をかけてから家を出ているのに、それをしなかったという抗議らしい。電話口で「ごめんね、行ってきます」と言ってやっと機嫌を直してもらえた。

冬の間やる気を見せずだらけていた2年女子3人が、大会結果に悔しさを感じたのだろう「朝練をさせてほしい」と申し出てきたので、一応顔を出す。どこまで続くやら。これからの授業を寝ないできちんと受けられるか心配。放課後は軽めの練習の後で教室に移って3年の引退挨拶。一人一人述べる言葉はどれも「1年の時は遊んでいた、去年から厳しくなった」というもの。それを肯定的に感じている者もあればYRのように「1年の時は楽しかったな~」と懐かしんでいる者も。

3年を送り出して、新部長の発表を俺がした後で、Wさんから改めて新体制における目標や指導方針が熱く伝えられる。あーあ、何だか完全に主顧問の座を奪われてしまった感じ。ずっとそれを望んでいたくせに、いざ現実のものになると寂しいものだ。ま、若くやる気のある指導者の方が部員にとってありがたいことは間違いない。補佐に徹するのも俺の性に合っていると思う。

帰るのが遅くなってしまった。夕食は総菜カツの残りを使ってカツ丼。そのまま出した時より煮込まれて柔らかくなった今回の方が明らかに受けがいい。今晩の夕餉の話題は「家族それぞれのいいところを一人ずつ発表していく」というもの。Yは好奇心と行動力、Wは素直さと我慢強さ、祈は負けず嫌いで挑戦心の強いところ、がそれぞれ一番だと伝える。俺は…何を褒めてもらえたっけ?