朝食にご飯だけ炊いておいて、俺は納豆残りとインスタントみそ汁で済ませる。母子は本当によく寝ていて、9時過ぎに俺が班長会に出席のため家を出る頃まで寝室から出てこない。尤も祈やWの声は聞こえてきたので、中でテレビでも見ているのだろう。自堕落さが何ともうらやましい。4月からいよいよ地区の班長役が廻ってくるため、今日はその引き継ぎも兼ねた総会。やれやれ…。

1時間で議事は終わるだろうということで、A子の代役を立てず出席したのだが、冒頭に市会議員の長々とした挨拶があったり、議事とは別に地元法人団体の保育園建設の趣旨説明があったりと、なかなか議事に進まず時計ばかり見て冷や冷やする。幸い議事内容は単に承認するだけでスムーズに進み、来年度の予算説明が終わったところで丁度1時間。しかしその後懇談会があるということで弁当が配られ始めたので、避けられない用があることを役員に話して先に退出させてもらう。

そうまでして向かわねばならない先は、もちろん部活。来年一年間は、班長の仕事と部活指導の時間調整に苦労しそうだ。何とか集合時間に間に合い、いつも通り練習開始できた。しかし上から見ていて、きついサイクルに安易に離脱してしまう女子連中を何とかついて行かせようと、何人かに厳しく注意。そうして発破をかけたところ、一人は泳ぎ終え動けなくなりゼイゼイ荒呼吸が止まらなくなり、危なく過呼吸になるところだった。女子を頑張らせるのは難しいとつくづく思う。放っておいて好きなように取り組ませればいいのかと、思考の堂々巡りだ。

これまでもずっと悩みながら部活を見てきたし、これからもそう言うもやもやが続くのだろう。決してすっきりと理想的な指導体制にはならないのだと、腹をくくって指導に当たるしかない。それとも主顧問を他の人に明け渡して補佐に徹するかだ。その方がずっと負担も少なく、悩むこともないのだろうが、指導者としての第一線を降り試行錯誤を止めてしまうことに躊躇いもある。楽であればそれでいいのか?とは他ならぬ俺自身が部員に投げかけている言葉のはずだ。

もやもやを抱えつつ帰宅。別に帰宅を急かされているわけでないので、途中昼飯を食べに寄ったり床屋で散髪を済ませたりしようかと誘惑にかられるのだが、結局は真っ直ぐに帰宅を選ぶ。母子がいるのに自分だけ美味しいものを食べるのは気が引けるし、家の片付けがどうせ進んでいないだろうから床屋よりもそれを優先せねばと思ってしまう。結局町内会で配られた弁当は母子に食べられており、昼はそばを茹でてざるそばとする。金魚の水替えなど細々したことをしているうちに夕方になり、子供たちの風呂上がりの髪漉きをして夕食。

今晩もA子が用意した、じゅーしーご飯のお握りと義母の天ぷらを乗せたうどん。お握りが旨くていくつでも入ってしまう。たまたまテレビでやっていた、小学生スイマーとメダリストとの対決に注目。とっくに引退した寺原綾が小学生トップスイマーの挑戦を受けて立ち負けるという展開、よく出場依頼を受けたなあと感心する。偉そうに解説席で喋っていれば恥をかかずに済んだのに(本当は恥ではなく素晴らしい教育効果があるのだが)、自ら実践することに意義を感じての決断だったろう。指導者として見習うべき姿勢だと感じた。