朝の出発を10分ほど遅らせるだけでずいぶん余裕ができる。おまけに今朝はA子が弁当準備のためおかずを流用できるようなので、俺は納豆を用意するだけ。昨日の味噌汁(豆腐)の残りにナメコを加える。子供たちは朝から熱心にピアノ練習。といっても上二人で、祈は相変わらずグースカ寝ている。奴だって今月下旬には初の発表会があるのだろうに。ともあれM乃先生・A子の会と続けて発表会がある季節、今年は早めにテスト休みにしたためどちらもフォローに廻れるので良かった。

授業は1時間だけ。秀吉の禁教と朝鮮出兵について話す。信長は1時間で済んだが、秀吉は統一過程、検地と刀狩、そして今回とどうしても3時間かかる。もちろん受験を踏まえての知識提供という観点であって、掘り下げていけば信長にも語るべきことはまだまだあったのだ。村上水軍の小説が大ヒットしたことから、彼の宗教政策がもっと一般常識化していくのかもしれない。空き時間は昔買った「逆説の日本史」を読んで日本史知識の補強。今は第8巻の戦国編。このシリーズ一応全部持っているのだが、鎌倉時代までは文庫形で屋根裏部屋の段ボールに入ったままになっている。探して手元に置いておかなくては。

放課後はキャリア教育についての研修会。特に目新しいことなく、世間に向け「やってますよ」というアリバイ作りが大切なのだろうと感じさせる時間だった。俺の部活指導も同じようなものか。今日は温水プールの日、研修を終えて駆けつけ、何とか時間に間に合う。女子が相変わらず「ここが痛い、あそこが不調だ」と申し述べて、メニューをまともにこなせない。もう俺も割り切って、アドバイスは殆ど男子に向けて話している。参加率は高く、皆やる気はあるのだろう。一度だけ、ダッシュの時に途中で安易に止まって後続に迷惑をかけたYRに雷を落とす。

練習を終えて帰ると20時半。A子は機嫌がもろに顔に出るタイプで、今日は明らかに不機嫌だと分かる。子供たちは既に風呂を済ませて夕食も終え、ドラえもんを見ながらデザートのヨーグルトを食べている。一人で全部準備したのは大変だったろうとは思うが、夕食はレトルトカレーのみだ。俺にも給仕してくれるわけでなく、自分でご飯をよそい階下からラッキョウの瓶を持ってくる。どうやら祈が「とびひ」にかかったと園に言われ、急いで受け出して通院させたのでレッスンができなかったことを悔しがっているようだ。「来週も祝日で休みなのに…」と愚痴をこぼしている。俺の思いは、今後ますますレッスン優先家事後廻しの俺頼み、という状況は続くのだろうなと言う諦念だ。