たとえ部活があっても休みの方がずっと気楽なのは、今の俺にとって最大のプレッシャーになっているのが授業だからだろう。慣れない日本史の準備で四苦八苦している現実も負担だが、これまで「他はともかく授業で生徒を飽きさせないのが俺の矜持」なーんて思いあがっていたのに、字は間違えるわ言葉はつっかえるわで生徒に呆れられながら何とかしのいでいるレベルになり下がってしまい(また授業態度が憎らしいほどきちんとしているので、生徒に責任転嫁をすることもできない)、自分の存在意義さえ霞んでしまうような精神的重圧を感じて平日を過ごしている。2学期が始まってまだやっと1週間が過ぎたばかりと言うのに、何だかヘトヘトだ。

やっとA子が起き出した頃に部活へ。今日は実家方面で伴奏の仕事があり、A子は午前のうちに三人を連れて出立するという。午後から明日にかけて、久々に一人のんびりの時間を過ごせそうだ。部活は時間通りに始まって、一人長期離脱しかかっている2年女子以外は無断欠席もなく、時々冗談も飛び交いながらのびのびと明るく、しかし全体としては真面目に取り組む理想的な練習になっている。と言うか春からの指導でここまでになったんだと自分を褒めたいよ。これまでどちらかと言うと部活指導こそ俺のコンプレックスで、何度も部員との衝突を繰り返して己の統率力にすっかり自信を失っていたので、ここに赴任して改めて顧問としての自信を植え付けてもらった気分。

帰り途中に懸案の大人気つけ麺店「K蔵」に寄り、開店前から並んでついに「特製つけ麺」1,000円を賞味することができた。お好み焼きに入れるようなカツオ粉が山ほど入っているという印象。麺は太めで噛みごたえがあって旨いが、漬け汁はちょっと魚出汁の味が濃すぎて飽きがくる。そのくせ後から後から客は入ってきて、カウンターの後ろでじっと見つめられつつ食べるのは気が急いて弱るね。残った汁にスープを注いでもらって飲むと、溶け残った出汁粉がぼってりと底に残って現れた。1度で充分、と言う感じかな。あと気になるのは地元の「B家」・H街道を南に下る「D勝軒」くらいか…あれ、いずれもつけ麺屋だ。

家に帰り、のびのびとごろ寝テレビを楽しむ。少なくとも明日朝の廃品回収まで何もすることはない。夢のような時間だが、リタイアして毎日こういう生活だったら、たちまちのうちに飽きてしまうのだろうか。現に今の親父がこのような毎日なわけだが、すっかり弱ってしまって「もうじき死ぬ」とばかり口にする親父に全然楽しそうな表情はない。つまりはごろ寝テレビの毎日なんて、全ての役割を終えた引退者がお金をかけず死ぬまでを乗り切るための時間の過ごし方に過ぎないのかな。それを心待ちにしている自分って、どれだけ仕事嫌いなんだと。夕食は缶ビールと乾き物だけで済まそうと思ったのだが、結局買い置きの冷やし中華を作って食べてしまう。麺ばかりの食事だ。