朝は子供たちに目玉焼き、俺は昨日のスパゲティの残りに納豆を加える。あとは味噌汁の残りなど。いつもは目玉焼きをご飯の上に「乗せて~」と依頼するWが、自分で皿から移そうとしているので見守っていると、案の定テーブルに落としてしまう。しかも黄身から。でも自力でやり遂げようとチャレンジすることが大事だ。じっと見ていたYは俺にやってもらいたそうだったが、それを聞いて慎重に自力で移し、かき混ぜるのまでやり遂げた。それにしても何をそんなに話すことがあるのか、一口食べてはケラケラ笑いあっている。幸せそうでいいが、木曜は補習監督のため早く出ねばならない。

朝補習こそ参加生徒がプリント課題をこなすのをただ見ているだけだが、木曜は4つの授業から放課後補習までずっとしゃべり通しだ。特に放課後は、いよいよセンター試験を間近に控えた受験生に、模試の解説をしながら努めて広範囲に話を及ばせていくので、聞いている生徒たちも資料集のページをあっちこっちと移動させながら話を追いかけるのに大変だっただろう。これまで補習に参加していたのは6人だったが、うち4人はもう推薦で結果が出てしまったと言い、一般に臨むのは2名だけ。頑張ってほしい。

補習の前に、進路課で招いた情報社の方から「有名講師の授業を格安でネット配信」事業について話を聞く。高い金を出して塾やセミナーに参加することを思えば、当然供給があっていいビジネスだが、これは塾どころか学校の授業さえ否定しかねない破壊力を持っているのではないか。俺たちの仕事の根幹はあくまでも授業であるのに、「これが分かりやすいよ、役に立つよ」と講義動画を推薦するのは、自己否定に等しい。でも確実に需要はあるだろう。より受験の実力を高めたい生徒たちに、特進クラスの担任としてこういう手立てがあると紹介することはやはり義務なのでは。貴族でありながら革命に身を投じたラファイエットの気持ち。

補習を終え、Yの英語教室を迎えて帰宅。夕食はレトルトカレー、ポテサラ。ポテサラ自体は好評なのに、A子がツナ缶を混ぜたら途端に子供たちの食いつきが悪くなる。なぜツナはダメなのだろう。Yが「残していい?」とか否定的な言葉を口にすると、下二人もこぞって追随する。祈など俺やA子が言うことにはことごとく反発する天の邪鬼なのに、Yにはなぜこうも従順なのか。風呂もすっかりYが二人を従えて入ってくれるようになり、俺は上がる時のタオル係のみ。ずいぶん楽になった。ともあれ今週も山を越え、明日はピアノ送迎のため早退だ。それを楽しみにしている自分が情けないが…。