俺が子供を叱るのは、A子の言うことを聞かなくて手を焼いている時がほとんどなのに、和子でも祈でも俺に叱られて泣いているとA子は「そんなに怒らなくても…」と優しく奴らをあやして結局言うことを聞いてしまう。それじゃあ俺は単に悪役、嫌われ役になるだけだ。叱らない方が良いのだろうが、こういう立ち位置が求められているのかもしれない。朝は残りものと目玉焼き。里芋と白菜の味噌汁が不評で、俺の食べた分以外はそのまま丸々残っている。エノキを足してみるがどうか。

今日は入試のためいつもより早く出発。Yの集団登校場所へはA子が連れていく。祈が起きてぐずらねばいいが。学校について、すぐ駐車場整理。どんどん受験生送迎の車がやってきて、前の道が渋滞になる。大きな声を出し、身振り手振りを大げさにして交通整理をしていたら、見かねたか暇なポジションのHさんが応援に駆けつけてくれた。何をやらせても大騒ぎしてろくに全うできない奴、と思われているのかも。ってさすがに僻み根性が過ぎるか。

学検は無事終わり(帰りの駐車場混雑も相当だった)、年度末の成績処理をある程度済ませて帰宅。A子から午前中にメールが来ていたのに気付かず折り返し電話しなかったが、帰って聞いてみると「祈が手をかけているのに気付かず、車の窓を閉めて指が挟まっちゃった。外科医にすぐ見てもらって無事だと言われたから良かったけど、骨折していたらどうしようって本気で悩んじゃったよ~」と心底悔いているようだった。今の新しい車は窓枠が斜めになっているので、チャイルドシートに座らされている祈でも手が届いてしまう。俺も気をつけねば。

しかし当の祈は元気一杯。夕食のシチュー時、Yが皆の皿にパンを分けたのを「祈が分けたかった~」と大泣き。仕方なく残りのパンを奴に持たせ、皆で「はい分けてね~」と皿を突きだすと、コロッと表情を変えて大ニコニコでパンを置いていく。全く我がままかつ単純な生き物だ。こういうメニューだとついワインを飲んでしまう。花粉の症状がひどくなると分かってはいるのだが…。