夜中に「祈がお腹痛いって」というA子の深刻な声に起こされる。寝室へ行ってみると、確かに泣いているが切羽詰まった苦しさはなさそうだ。俺の布団に引き取り、お腹をなでながら添い寝すると次第に落ち着いて寝入っていった。やれやれだ。A子は子供の苦しそうな姿を見ると冷静でいられなくなり、「今すぐ夜間救急の受付へ行こう」と実際に電話で問い合わせまでしていたが、たぶん昼にばあばと過ごし、お菓子やジュースを飲み食いしすぎた程度のことだと思う。今日が完全オフの日で良かった。朝になって「ママがいい」とぐずり始めた祈を再度A子の元にやり、伸び伸びと二度寝。幸せ~。

昨日の残りご飯とワンタンスープを使っておじや。トマト・チーズを加えてリゾット風に仕上げたら、子供たちにも好評。今日くらいはのんびり過ごすのかと思ったら、一昨日のレッスン時に既に次回のテーマ曲を提示されており、2月の門下生発表会に向けて練習開始するという。おいおい、今まで「コンサートが近いから」という理由で家事よりもレッスンを優先していたんじゃなかったの?不満が口をついて出そうになるが、今現在の俺が忙しくないのなら、協力を拒む理由にはならない。複雑な気持ちだが布団を干し、寝室に掃除機をかける。

そんな鬱屈が態度に表れてしまったか、掃除機をかけながらオイルヒーターをどかそうと思ったら、コンセントがつながっていて差し込み部分が壊れてしまった。本体とくっついているので、丸々運んで修理に出さねばならない。上がってきたA子に壊してしまった旨を伝えると「ふーん、それで?」との反応。それでって…別に許容や励ましを求めているわけではないが、ますます自分がご主人様に仕える下僕のような気がしてくる。自虐的な気分で昼食にトマトパスタを作る。ニンニク炒めを省いたら、あっさりしすぎた味になってしまった。

午後からA子は小学校の講演会へ。俺は子供たちを連れて親父の入院先へ見舞いに行こうと思ったのだが、台所や居間の片付け・洗濯物や布団の取り込みなどやることが目白押しですんなり出発できない。幸い子供たちは三人で遊んでくれており、俺は家事に没頭。そうこうしているうちに講演の終わる時間となり、結局三人を連れて小学校で遊ばせながらA子と合流し、揃って親父の見舞いに向かう。だいぶ声も出てきて動くのも辛そうでなくなってきているようだ。食堂で和子・Yと順番に歌を歌って聞かせる。和子はこういう時の恥ずかしがりがずいぶん減って、堂々と歌えるようになった。

帰りに電気店に寄ってオイルヒーターを修理を依頼、地元スーパーで焼き鳥等を買って夕食材とする。帰ってまたもピアノレッスンの続きに入った母子を尻目に、俺は一人焼き鳥で一杯いかせてもらう。祈も来てつくねを頬張っている。こいつも今は俺と過ごしているが、すぐにピアノ側へ行ってしまう(というかA子が連れ去ってしまう)んだろうなあ。それをせっせと支えるのが自分の役割なのか。何だかすっきりしない気分で飲んでいたら酔いが廻ってしまい、昨夜もほとんど寝れていなかったこともあり一人で先に布団を敷き寝入ってしまう。台所も何もかも放りっぱなし…とは言え、結局は明日早く起きて俺が片付けるんだろうなあ。