これといって予定がなく、のんびりと過ごせる宝物のような朝。それでも5時過ぎには目覚め、母子がいつまでも朝寝を楽しんでいるうちに、洗濯・朝食用意。じゃあいつもの朝と同じじゃないかと思うかもしれないが、○時までに××しなければという焦燥がないだけで、天地の開きがあるのだ。7時過ぎに和子が起き出して得意そう。A子は昨日一日の奮闘でよほど疲れたのだろう。朝食は根菜類の味噌汁、納豆、叩き梅を芯にした卵焼き。

天気は朝のうちは穏やかな秋晴れだったが、次第に風が強く雲が厚くなってくる。Yと和子が順番にピアノ練習している間、祈とブロック遊び。このところずっと祈のお気に入りで、何かというと「ブロック遊びしよ」と一緒に遊びたがる。しかし終いには飽きてA子のレッスン室へ降りていってしまった。昼食はインスタントラーメンにモヤシ炒めを乗せる。食べているうちにいよいよ雨が降り出した。台風進路を確認するとずいぶん進行が早まっていて、夕方にはこの辺りを直撃しそう。これからますます雨風は強まっていくと思うのだが、50kmほども離れた町までY・和子を連れてピアノコンサートに向かうというから心配だ。

祈は昼飯前から寝入ってしまい、その隙に母子はカッパやタオル・長靴まで用意して車に乗り込み出発。ずいぶん思いとどまらせようとしたが、既にA子の中では「行くものだ」というスイッチが入ってしまっているようで、全く聞く耳を持たない。とにかく携帯は常に身近に置いて緊急連絡に備えることにする。二階の窓から外を見ると、風で樹木が大きくたわんで、強い雨で司会全体が煙っているよう。祈が泣き顔で起き出してきたが、ママが本当にいないと悟るとぐずらず「ブロックやろうよ~」と甘えてきた。その後も全く困らせることなく友好的に過ごすことができたのは、祈なりに俺では困らせ甲斐がないと判断してか。

強い雨風で買い物に行く気がせず、家にある冷凍餃子を焼き、茄子・卵で炒めものを作って夕食準備とする。しかし母子はこのひどい嵐の中を軽自動車で行き来して大丈夫だろうか。やきもきしているとA子から電話、現地はさほどの悪天候でもなくこれから帰途に向かうとのこと。しかしその後1時間ほどして帰って来た彼女に確認したら、山を越したら強い雨風に変わって大きく煽られ、一度はセンターラインをはみ出すほど横ブレをしてしまったとのこと。事故に遭ったらシャレじゃ済まないぞ。

Yはコンサートの曲が凄く良かったとご機嫌なのでまあ良しとしよう。和子にはちょっと退屈だったか。夕食時、まだ痛みが少し残っているのについビールを空けてしまう。餃子が実に上手く焼けたのと、心配疲れでストレスを抜きたかったのが理由。三人を風呂に入れ、絵本を一冊一緒に読んだらそれが限界、明日代休のYはまだまだ起きていたそうだが、先に横にならせてもらう。