A子の携帯バイブ音で目覚める。寝室で一緒に寝るようになってから目覚ましを控えるようになっているが、これまでは体内時計で自然と5時に目覚めていた。しかし昨日のワインが効いたのか今朝はそれまでぐっすり。しかしシャキンと起きられるのは子供たちより早く21時過ぎに寝ついたおかげ。本当に健康とストレス解消の源は充分な睡眠だと思う。Yはいつも通り余裕を持って目覚め朝の身支度・ピアノ練習と遅滞なく進められるが、和子は相変わらず平日は起こされるギリギリまで寝ている。そして着替えるまでスローモー、俺たちの出がけに「待って~」と泣く、ほんとに進歩ないなあ。
しかし優等生的に振る舞えるY、あちこちに配慮のできるYより、夢中になるとのめり込み、感情が不安定で、こちらの言っていることがまるで聞こえないかのような反応の鈍さで、とことんマイペースの和子の方が、何というか芸術の道を進んでいくには適性があるのではと思ってしまう。岡本太郎しかり、忌野清志郎しかり、破天荒で常識の通じない人間の方が表現の世界ではアイデンティティを確立できるのではないか。まあ和子がそんな天才タイプであるとも思えないのだが。しかし親の世間体や人並みを意識したモラルや常識の押し付けは、物に動じないで育っている和子の器を小さくしてしまうかも。
今日は管理当番なので、放課後一度プールに顔を出し、いろいろ指示をして練習中に引き下がり校舎の施錠巡回に廻る。今日は7限まであった日なので、練習が完全に終わるまで待っていたらすっかり日が暮れてしまう。いつの間にか18時を越えると夕闇が色濃くなってきた。既に日が暮れると帰りの車中エアコンが必要ないほど。3年の受験生を中心にまだ生徒はたくさん残っていたが、3年主任のOさんに最後の施錠を依頼して帰宅。とにかく俺が帰るまで夕食準備にも手がつけられないでいるかと思うと、遅くとも19時前には帰ってやらねばと気が急いてしまう。
案の定下二人もピアノ室に引き入れてYの指導をしているA子、俺が顔を見せるとホッとして和子と祈に二階に上がるよう促す。和子はともかく祈がいたのでは練習にならないのはよく分かる。台所の洗い物をして、祈と和子と一緒に最近お気に入りのブロックで遊ぶ。練習を終えてきたYが混じると、彼女に主導を任せて新聞を読んだりできる。A子作の夕食は手作りハンバーグを煮込み風にしたもの、南瓜のクリームスープ。またやけに手がかけてある献立だ。しかし俺の時もそうだが、わざわざ凝った料理の時ほど子供たちの受けは良くない。三人ともパンばかり、祈など葡萄パンから葡萄ばかりむしって食べ、肝心のハンバーグとスープは甚だ進まない。それでも穏やかに接し、残りを明日に廻すA子は人間ができているなあ。俺だったら愚痴の一つもこぼすに違いない。
しかし優等生的に振る舞えるY、あちこちに配慮のできるYより、夢中になるとのめり込み、感情が不安定で、こちらの言っていることがまるで聞こえないかのような反応の鈍さで、とことんマイペースの和子の方が、何というか芸術の道を進んでいくには適性があるのではと思ってしまう。岡本太郎しかり、忌野清志郎しかり、破天荒で常識の通じない人間の方が表現の世界ではアイデンティティを確立できるのではないか。まあ和子がそんな天才タイプであるとも思えないのだが。しかし親の世間体や人並みを意識したモラルや常識の押し付けは、物に動じないで育っている和子の器を小さくしてしまうかも。
今日は管理当番なので、放課後一度プールに顔を出し、いろいろ指示をして練習中に引き下がり校舎の施錠巡回に廻る。今日は7限まであった日なので、練習が完全に終わるまで待っていたらすっかり日が暮れてしまう。いつの間にか18時を越えると夕闇が色濃くなってきた。既に日が暮れると帰りの車中エアコンが必要ないほど。3年の受験生を中心にまだ生徒はたくさん残っていたが、3年主任のOさんに最後の施錠を依頼して帰宅。とにかく俺が帰るまで夕食準備にも手がつけられないでいるかと思うと、遅くとも19時前には帰ってやらねばと気が急いてしまう。
案の定下二人もピアノ室に引き入れてYの指導をしているA子、俺が顔を見せるとホッとして和子と祈に二階に上がるよう促す。和子はともかく祈がいたのでは練習にならないのはよく分かる。台所の洗い物をして、祈と和子と一緒に最近お気に入りのブロックで遊ぶ。練習を終えてきたYが混じると、彼女に主導を任せて新聞を読んだりできる。A子作の夕食は手作りハンバーグを煮込み風にしたもの、南瓜のクリームスープ。またやけに手がかけてある献立だ。しかし俺の時もそうだが、わざわざ凝った料理の時ほど子供たちの受けは良くない。三人ともパンばかり、祈など葡萄パンから葡萄ばかりむしって食べ、肝心のハンバーグとスープは甚だ進まない。それでも穏やかに接し、残りを明日に廻すA子は人間ができているなあ。俺だったら愚痴の一つもこぼすに違いない。