朝は雑煮の残り。学校で現金盗難事件が起き、急遽全体集会が開かれる。3~4時限の間ということで、その時間帯に自習だった者、授業に遅れてきた者が放課後に呼び出され取り調べられる。生徒課主導で行われているので、俺は何もできない。しかし生徒を叱ることには何のためらいもないが、生徒を疑うことにはとても抵抗を覚えると再認識する。校内に必ず盗った者はいるし、名乗り出るわけもないだろう。だからと言って犯人捜しをするのが我々の仕事だろうか。全体に警告をし、二度と起きないような防犯体制を固めることが教育現場の対応だと思うのだが…。

テスト問題を1つ作り終え、帰宅。夕食はサンマと野菜・手羽先の煮物、さつま芋ご飯。忙しい中A子が準備してくれた。しかし例によってピアノ練習の後での食事となり、終わった後も何だかんだで風呂に入れるのが遅くなり、歯磨きをする頃には21時近くなってしまう。にもかかわらず「Yと約束したから」とフランダースのDVDを見せようと言うA子、歯磨きを俺に任せて自分は風呂に向かう。Yは下二人に紙芝居を読み聞かせてあげている。「コッコおばさんの素敵なレストラン」とか言う内容。上手に読めるようになったし、下二人もまたよく聞いている。

終わるのを待って歯磨きをしようとしたら、和子が部屋を出ていって何度呼んでも戻って来ない。後から聞いたら「喉が渇いて水を飲んでいた」らしいのだが、もうテレビはやめて寝ようと言うと、ひっくり返っての大泣きとなる。これだけの泣き方になること自体もう眠い証拠だと思うのだが、上がってきたA子も「ほら謝って許してもらいなさい」と和子を俺に向かわせ、テレビを見せようとする。もう見せないと決めたから今日は見せないよ、と言うとYまで不満そうな表情をあらわにする。「和子が泣いてるのって…Yも同じ気持ちだよ」とぼそっと言い、「何か言ったか?」と聞くと「ううん何でもない」と返す。こんなところも大人びてきた。

しゃくりあげて泣きやまない和子を客間に引き取ってしばし抱っこし、落ち着かせる。これだけ騒いで時間が経過するのなら、初めから見せてやればよかったのかな。さっきのYのセリフの途中「…」のところは「パパが悪いんだよ」と言いたかったのだろうな。でもいいんだ、いつも泣いてこちらが歩み寄るわけではないんだと思わせておいた方が今後のためだろう、と思うようにしておく。大人しくなった和子だが、引き取りに来たA子に抱っこされるとまたぶり返したように泣きだした。それを聞きながら、俺も早々に寝つく。