不思議なもので、一晩寝ると大抵のいらだちや不満は治まっている。そんなもの引きずっていたら健康に悪いから、こだわらず流してしまえるのは大いに結構なのだが、だったら初めから腹を立てるなよと自分に突っ込みを入れたくなる。今朝もA子とお互い何気ない口調で挨拶、いつもの朝が始まった。俺は階下で納豆・キャベツとソーセージのカレー炒めを作り、A子は階上で子供たちの弁当作り。Y起き出してピアノ練習の頃には俺は洗濯物干し、祈の着替え。

生徒の志願票チェック、推薦書書きが続いている。本来受験生である生徒が書くべき志願票の自己PRや志望理由など、あんまり俺が手を加え過ぎると推薦書の文章と似通ってしまう。できるだけ下書きを持ってきた生徒の文章を活かす形で手直しをしているのだが、語彙不足は如何ともしがたい。放課後は休みがちな子の奨学金ネット申し込みの手伝い。昨日一斉に行った時に休んで、こうやって今日マンツーマンで見てもらえるのだから、きちんと締め切りを守った者よりずっと楽をしている。と言って放任しておくわけにもいかず、手のかかる奴はどこまでも手がかかるものだ。

テスト問題はとりあえず明日実施する分だけ印刷し、残りの作成はテストと並行して行おう。帰宅を待ちかまえていたかのようにA子はYとピアノ室に入ってしまう。階上で和子に祈の相手をさせながら夕食作り。今晩はすがきやラーメンとチルドの餃子。半冷凍物とはいえ、だいぶ餃子を焼くコツが飲み込めてきて、これまでよりずっとパリッと香ばしく焼き目をつけて仕上げることができた。要は焦げ付きを恐れず水分を飛ばすことだ。ラーメンは刻み葱を散らしすぎたのが気に入らなかったようで、上二人とも完食できず。残したと言ってもほんの少しだが。

いつも風呂を「ママと一緒がいい」と言い張る和子。今晩は俺とYが一緒に先に風呂場に行き、下から「何やってんだ和子、早く降りてきなさい」と言うと、考える暇もなく慌てて脱衣所に来て脱ぎ出し、一緒に入ることができた。よく思うことだが、子供の意向を聞きすぎるから自分の意思が通るものだと思い込んでしまうのではないか。時には嫌も応もなく(もちろん力ずくではなく)やらせることで、自分の感情が常に考慮されるわけではないのだということを自然に学ばせられたら…ってそれほど一緒に入りたいわけではなく、むしろママと入ってくれた方がずっと楽なのだがね。