早く寝たつもりなのに、A子の起きて弁当作りに勤しむ物音で目覚める。肌寒くなって布団から離れがたくなるのと、実際に目が覚めにくくなるのは因果関係があるのだろうか?弁当と朝食にシャケ、味噌汁は豆腐と青梗菜、納豆に自家製の茗荷を刻んで入れたら何故か砂がたくさん混じっていて往生した。和子はまだ微熱が続いている感じ、でも幼稚園には行かせる。本人もやっと登園を嫌がらなくなっているしね。

一日の仕事をつつがなく終え、定時に帰宅。部活指導がなくなった分早く帰れる。レッスンを終えて上がってきたA子、買い物に連れていった時のYの様子について語る。「パン屋さんのコーナーでガーリックトーストとレーズンラスクを買ったの。Yに持たせて車に戻ったらラスクの袋がなくて、Yに聞いたら『絶対に落としていない』って言うからパン屋に戻って訳を話し、受け取ってなかったとして再度もらって帰る途中、ラスクの袋が落ちているのを見てYが落としたんだなあと確信した。パン屋さんはどうぞそのままもらってくださいと言ってくれたけど、Yは『絶対に落としていない、ママはどうしてYばっかり疑うの?』と逆切れして大泣き。自分の非を頑として認めなくなってしまっているみたいで心配」

Yがパパには言わないでというからこの話聞かなかったことにしてと言われ、俺から諭すこともできない。でも後から謝りに来ることができたというし、自分の落ち度は自分が一番分かっているだろう。そのくらい我が強い方がこの先へこたれずに済むかもしれない。ところでYは最近前歯の乳歯がついに抜け、ニッと笑うとなかなかユニークな面構えとなっている。平たく言えば知久寿焼そっくりだ。あくまでも歯だけの話だよ。

夕食は総菜パンとクリームシチュー。最近はA子の用意する夕食が続いていて、クッキングパパの名折れだね。ワインが買ってあってつい1本空けてしまう。何かにつけ飲み過ぎないでねというA子だが、その割には切らさぬよう買ってきてこれ見よがしにテーブルに置いてある。祈と、三日ぶりにY・和子を風呂に入れ、上がってくると「A子から御苦労さま、あなたと子供たちの笑い声が聞こえる時が、一番幸せを感じる」と大仰なことを言われる。それだけ俺は普段怒りっぽく、叱ってばかりいるということかな。自分ではいつも仲良くしているつもりなんだけどなあ。