最近の和子は「可愛い」と言われることに自覚が高まって、不自然にしなを作った受け答えをするようになった。それはそれでまた可愛いし、大人の反応がそうさせているのだから規制するにはあたらないのだが、どうも奴の言動が調子っぱずれというか、世間一般の「ぶりっ子」的な内容とかなりずれていて笑える。「可愛いね」と言われた後の受け答え口調など、何故かビートきよしの山形弁的なイントネーションになってしまって、頭と語尾にアクセントをつけて「いのりもかわいいって」。数十年前の「よしなさいって」が蘇る。

朝は納豆と焼きジャケ。雨がポツポツ落ち始めている。Yの傘をさしての登校はまだ心配だなあ。明日は休校になるのだろうか。学校では1学期最後の授業。2年の世Aではビデオでやり過ごしてしまおう、と新世界紀行のイスラム圏の回を持って行ったら、時代がイランイラク戦争まっただ中の物。いくらなんでも古すぎたか。しかし近年処刑されたフセイン大統領もこうして見ると、(体制側の演出もあろうが)古い因習を打破した近代民主国家建設を行っていたのだと分かる。アメリカの喧伝した「凶悪な独裁者」としての面は極めて誇張されたものだったようだ。

雨が激しくなってきた。部活は道具やタイマー類を使わず各自サイクルで5千程度とする。午後に学年会議、今日は管理当番だったので定時後も待機していると副校長から「早めに追い出して施錠してしまってください」と依頼される。ラッキー、台風さまさまだね。しかし生徒は素直に帰宅したものの、職員がそれぞれ準備室に籠ってしまっていて出ていってもらうのに一苦労だった。そのくせ「施錠変わってもらえますか?」と聞くと言葉を濁して「うーん、あとちょっと待って」と引き取らないのだから始末に悪い。

それでも管理当番としては早く18時半には帰宅することができた。A子ピアノレッスンの間、昨日と同じとろろ汁。サバの切り身を買ってあったのでそれをほぐして乗せる。子供たちはレトルトカレー、二人ともお替りをする食欲旺盛さを見せた。台風の進行状況は極めてゆっくりで、明日の朝に暴風警報が出るかどうかは微妙。しかし日中に圏内に入るのは確実で、わざわざ苦労して登校させた後で発令したからと帰す最悪のパターンになりそう。