祈はハイハイまでもうちょっとだ。最近よく声をあげて笑う。こんなに可愛い生き物がいることが奇跡のようだ。和子も徐々にコミュニケーション能力を高めている。今朝は起きてきた時に俺が「おはよう」と言っても無視していたくせに、そのまま注意しないでいたら自分からやってきて「パパおはよう」だって。あまり強制しない方が行動に移しやすいのかもしれない。唯はテキパキ動くし周囲へのかかわり合いも積極的で、優等生の見本のよう。ただハイジに夢中になってビデオの解説を舐めるように読み、「ハイジがフランクフルトにいたのは全部で16回(放送話数)だよ」って、マニアな分析を始めたのは俺に似てきたなあと実感。

来週は2回も休日があって仕事が進まない。気付けば10月の各校での願書受け付け開始までそれほど時間がない。調査書書きに加え、推薦書の下書きもスピードアップしてどんどん回覧に廻す。学年主任のK藤氏は「この仕事が一番イヤだ」とぼやきながら、山と積まれた各クラスからの調査書のチェックをしている。そりゃ嫌だろうなあ、俺も指導要録のチェックは毎年げんなりさせられているからよく分かる。

帰宅して夕食はサンマ塩焼き、朝用意していった里芋と大根の味噌汁。秋だねえ~、ついワインが進んでしまう。上二人はA子と風呂に入り、俺が祈を入れる。最近は洗いながら向きを変えたり多少の水がかかったりしても、めったに泣かなくなった。俺の弟にしてもA子にしても、大体知っている範囲で三番目の子は往々にして、大人しく引っ込み思案の甘えん坊タイプが多いように思うが、この子は食べる量も多いし成長のスピードも二人に比べて早い。けっこう図太いしっかり者に育ったりして。

ハイジはいよいよクライマックスの山への帰還。おんじと再会して抱きあうところでは、不覚にも涙腺が緩んでしまった。子供の頃はまるで見ようと思わなかったが、これは確かに名作だ。A子は子のビデオシリーズを、いつか娘と見ようと結婚前から用意していたというのだから、今まさにライフワークの集大成を成し遂げつつあるんだね。