祈はずいぶん表情豊かになり、幾分笑みも見られるようになった。整った顔立ちなので、笑った顔がまた一段と愛らしい。ウンチは相変わらず頻繁におならと一緒に出るような水便で、まだ固形の状態にならないが、これは母乳で育てているとこのような傾向になりやすいらしく問題ないようだ。夜もよく眠り、上二人の時と違って大人しいので手がかからなくて助かる。でもやっぱり起きている時は抱っこされていないと嫌なようで、ベッドに一人取り残されていると頻繁に泣き声を上げて俺やA子に来てもらおうとする。
今日は離任式。卵とソーセージの炒め物(最近卵の炒め物ばかり作っている。いろいろ工夫して食感・味わいを高めたいのだ)を用意して、まだ母子が起きてこないうちに出勤。旧クラス最後の登校日となったが、感心なことに全員出席。新年度に向けて配布・回収物が多いだけに助かる。式典は生徒にとってなじみの薄い管理職や事務方・講師が異動の主体なので、生徒たちの関心はもっぱら新クラスのメンバー。まだ担任発表はされていないので、誰がクラスメートになったかを確認しあって騒がしい(式典そのものは厳粛に行うことができた)。
午後は恒例となっている職員室机大移動、来年度は両隣の先生が体育と家庭科で、通常職員室にいないことが多いので机が広々と使えそうで助かる。その後要録のチェックを進め、夜の送別会に備えて早めに勤務終了。家に帰るとA子の長年の友人M・A嬢コンビが来訪していて、子供たちは挨拶を済ませた後で寝室に追いやられたらしく二人でビデオ「アラジン」を大人しく見ていた。こういう様子を見ても、成長したなあと感慨深い。来客が帰った後、和子が途中で寝てしまったので祈と唯を風呂に入れ、着替えてA子に駅まで送ってもらう。
この学校に赴任してから、なぜか俺は毎回送別会などのバス乗車確認係を任される。今日はこの地区どの高校も送別会で、バス乗り場の前で待っていると知った顔がたくさん通ってきまりが悪い。いや知った人と会うことが嫌なのではなく、会って顔見知りだと分かっても名前が出てこないのが気まずいのだ。本当に名前を覚えるのが苦手で困る。宴会は幹事4人のうち二人が離任者となってしまい、殆ど社会科のH田さん一人で孤軍奮闘で仕切っている。今度の職員紹介では替え歌で慰労してあげるからね。何故だかいろんな人が入れ替わり立ち替わりビールを注ぎに来て、結構酔っぱらってしまう。でも一次会で帰り、22時半頃には家につくことができた。