唯も和子も以前に比べると手がかからなくなって、一緒に遊べる内容も多くなって、会話も豊富に交わせるようになってきているので、一緒に過ごしていて楽しい。これまでのように子供の相手が義務と感じることが少なくなってきた。とは言え、眠くなってきている食事中などは言うことを聞かないで相変わらず我がまま放題になるので、やっぱりそんな時は怒り声を発してしまうのだが。今朝はお袋の作った味噌汁の具が切干大根、これは子供たちは食べないだろうな…。一人先に済ませ、起きだした頃に出勤。

学校でもいろいろ考えることや直面している問題などがあるのだが、何だか以前より情熱が持てなくなっているのかな、適当にケセラセラでやり過ごしている。でも実際、そのくらいの軽いスタンスの方が生徒指導全般がうまくいく気もするのだ。「俺が今指導をしなくては、こいつの了見を正さなくては」という強気の姿勢は熱心な半面、尊大な態度が見透かされて生徒に敬遠されがちだ。第一俺ごときの指導力で、どれほどに生徒の人格形成に影響を及ぼせるというのか、それこそ思いあがりだろう。

総合の時間までやって放課後クラスノートをつけていたら、珍しく帰りが定時を過ぎて18時近くなった。急いで帰ると既に母子は夕食を終えており、二人の娘はデザートにゼリーをもらってご満悦だ。「ただいまー」と言って階段を上っていきながら、唯や和子が「お帰りー」「パパのご飯もあるからねー」などと言ってくれるのを聞いて、じんわり幸せな気分に浸る。たまにはこうやって世のパパ一般のように、家族に迎えられて夕食のテーブルにつくのも悪くない。いつもは俺が支度を整えて「ご飯できたよー、早く席についてね」と呼びかけているのだから、団欒の幸せを感じている余裕もない。

夕食はレトルトハンバーグ。まあA子も身重の上いろいろ忙しく、夕食準備に手が回らないのも充分分かるので不満はない。それに今晩のレトルトはマルシンに比べて本格的で旨かった。二人を風呂に入れ、ベッドに寝かせて絵本を今晩は4冊読む。「魔女のかんづめ」「みるなのくら」「みんなでおおあくび」「赤ちゃんの揺りかご」と、どれもずいぶん毛色の違う作品だ。俺もかなり朗読が上手くなったと、我ながら感心するよ。