土曜日だが、一斉模試の監督があるのでいつもとほぼ同じ時間に出勤せねばならない。朝食はA子が子供たちのサンドイッチを起きてからゆっくり作るというので、俺は出勤途中のすき家で済ませる。今朝も寒い中を、続々と生徒たちは登校してくる。我がクラスは発熱で二人、部活で3人欠席が出たが、無断欠席や遅刻は一人もいない。本当にまじめで聞きわけがよい奴らだと思う。仮に「模試なんて就職希望の私には全く必要ないです。受けないから受験料を返金してください」と頑なに主張されたら、少なくとも俺は論破できる説を持たない。

テスト監督と言ってもカンニングの心配もないし、ただ教室で問題を配布して後はずっと読書しているだけ。職員室に戻ってしまおうかとも思ったが、さすがに責任を感じ一応試験会場にずっといることはいた。職員室にあった「親不孝長屋」という市井もの時代劇のアンソロジーを読む。これは上手く構成すると落語に置き換えられるものもあるのでは?なんて考え、中の一編である松本清張の「左の腕」という短編をいろいろ頭の中で構成し直す。最近新作落語家の著作を立て続けに読んだ(つばめ・円丈)ので、かなり影響されている。

昼は買い置きのカップラーメンで済ませる。午後は13時から15時まで2時間の数学なのだが、学年主任の判断で1時間過ぎた時点で「これ以上解けない」と思う者はそのまま退出してよいということになる。賢明な処置だ、と思ったが、そう伝えて実際にテストを始めたら、時計が14時を指すか指さないうちに一斉に帰り支度をはじめ、5分後には全員が退出してしまった。問題を回収しても殆ど格闘の跡が見えず、白紙に近い用紙も多々ある。やはり生徒は大人しく従ってはいるものの、特進クラスでもない限り模試なんて殆ど意欲を持っておらず、形だけの受験となってしまっているのだろう。何だかガンジーの「非暴力・不服従」という言葉が浮かぶ。いやそれって比喩としておかしいか。

4科目目を受ける一般クラスの生徒は一か所に集め、主任が見てくれるというのでこれで帰宅。ちょうど母子がレッスンのためF市に向かったところで入れ違いになる。夕食の準備は要らないということなので、のんびり録りだめた番組を鑑賞。「龍馬伝」「日本の和芸」など。夕方、地域の班の新年会。向かいのKさんと連れだって集合場所へ、バスに乗って去年と同じ近所のNYで会食。もっぱらMさんNさんと一緒になって飲むが、今年は2次会に引っ張り込まれることなく皆おとなしく帰路についた。明日は班でポンプ小屋の掃除があるし、仕事で早い人も多いからね。帰るとA子から「タバコ臭い」と苦情を言われる。会食中、横でNさんがずっと吸っていたから無理もない。