機嫌よく起きた和子だけラジオ体操に連れて行く。和子は熟睡しているかパッと起きるかのどちらかなので分かりやすい。唯は目覚めていても「行きたくない」という気持ちでぐずぐず過ごすので、余計に時間がかかりイライラしてしまう。今朝も眠いと駄々をこねて参加を断念させたのに、和子と二人で体操から帰ってくると、2階のベランダから「おーい!」と元気に手を振っている。義務から逃れられたという安堵感が、気分よく目覚めるきっかけになるというのは俺も覚えがあるからよく分かる。子供が生まれる前の習慣だが、自分で決めたはずの朝のマラソンが、雨でできない日は実に爽やかな気分で布団から抜け出す事ができたっけ。

朝食の用意もそこそこに部活へ向かう。今日はM高と合同練習。しばらく他校を渡り歩くジプシー生活が続く。いくつかの学校が参加すると聞いていたが、今日はH高とうちだけ。午前に7700、午後に7300の1万5千m。最後の方になるとIfなどふらふらしていた。さすがのS嬢も午後のメインでは精彩を欠いていたかな。顧問のE先生、去年に引き続いて快く迎えてくれ、あれこれ世話を焼いてくれるので恐縮しきり。本当に水泳界の顧問はトップに位置する人でも皆偉ぶらず腰が低い。俺のような末端には時々勘違いしたような了見の奴もいるけどね。

練習を終えて学校に戻り、逆洗を済ませるともう18時半。実は18時半に組合の職員で飲み会をする約束をしていたのだが、大幅に遅刻は免れない。IN先生に電話で先に始めてもらうよう伝え、家に帰って着替え、母子に最寄駅まで送ってもらって電車に乗る。さっきまで市の最南端で練習をしていて、最北端まで帰ってきて、また電車で中心まで戻るこの不合理さ。でも仕方ない。結局店で合流できたのは20時過ぎ。1時間半の遅れとなってしまった。

それでも久々の飲み会、四人だけの分会仲間でささやかな集まりだけど、話は弾む。部活のこと、職員仲間の事、管理職のことetc・・・とりとめもなく話して、俺が来てから1時間でお開き。大人しく真っ直ぐ帰る。電車に乗る前に電話しておくと、A子がまた駅で待っていてくれた。こういうところは申し訳なく思えるくらい律儀だ。家に戻ると子供たちがまだ起きていて、トトロのビデオをまた見ていた。二人にとってマイブームになっているようだ。俺が仕向けると、「お母さん、今度の休み来れなくなっちゃったって」「やだ!」「仕方ないでしょ、お母さん死んじゃってもいいの?」「やだ!」「もう、メイのバカ!」「お姉ちゃんのバカぁ~」と名シーンのやりとりを嬉々として演じる(もちろん個々のセリフはまだ俺が横で補佐する段階だが)。それでももう遅く、途中までで切り上げてお休みなさい。