夜明け前のゴミ捨て、今日も星空が綺麗だ。洗濯をして朝食作り、今朝はシャケと納豆、お袋の味噌汁は里芋と若布。唯が珍しく早起き、昨日A子と約束していたピアノ練習にいそいそと向かう。絵本に出てきた「おはじき」を見せてもらうのが楽しみらしい。ピアノを終えて2階に戻ってきたところを入れ代わりに出勤。和子はまだ熟睡中。

部活の物品購入の代金請求で、生徒会会計係のI氏に伝票を突っ返される。ネット販売で買ったスイムフィンは俺個人の口座から代金が引き落とされているので、公金の適用が認められないとのことだが、居丈高な物言いに加え「これがばれたら(腕を前で合わせて手錠をかけられる真似をし)これもんですよ」「私の知り合いにこれが原因で学校を辞めた先生がいまして」などと私利私欲で部費を使い込んだケースと混同させて人を犯罪者扱いするのに心底腹が立つ。部費請求の手順が間違っていて認められないならそれは仕方ないと納得するが、俺は何らやましい気持ちも持たずに自分が立替えた代金を請求しただけだ。何か作為的に金銭を横領しようとしたかのように決め付けた上で、自分の裁量で表沙汰にせず大目に見てやろうという態度をとるのには呆れる。単に部費請求の窓口を受け持っているのに過ぎないくせに、権力を振りかざして人を倫理的に断罪しようとする(しかも思い込みで)その小役人的な専横的態度は勘違いも甚だしい。真剣に問い質したら俺が怒っていると察して顔色を変えて言い訳を並べ立てたが、結局人を侮辱したことに対する反省の言葉は聞けないままだった。

部活は本来なら温水プールで練習の日だが、明日はマラソン大会なので簡単なストレッチとランニングだけに止めておく。定時をちょい過ぎて帰宅、子供たちはA子が風呂に入れている最中だった。そのまま湯上りから寝室での絵本読みまで付き合い、子供たちが寝入ったところで夕食。グリンピースご飯と刺身、角煮と味噌汁の残り。酒を1本。

ベッドでの絵本読み、唯の求めに応じて「マッチ売りの少女」を感情込めて読んだのだが、読み終わって唯は「悲しくない、全然悲しくないもんね」とことさらに平静を装う。俺の悲しげな口調が作為的に感じたのか、ストレートに感情を表現する事に抵抗を感じるのか、いずれにせよまだ4才前とは思えない高度な精神的反応を見せるものだと感心してしまう。常々A子と話すのだが、この子は利発すぎて先々苦労する事にならないか心配になる。