お袋が退院してから朝の準備が少し楽になった。今朝も味噌汁をもらいに下へ行くと、お袋が「和子ちゃんのツベルクリン陽性、お父さんとは関係ないんだって、昨日保健所の人が来て言ってたよ、良かったわねえ」と断定的に述べる。曖昧に返事して上へ戻ると、唯の弁当のため早起きしていたA子が渋い表情。お袋に聞こえないように小声で「はっきりと因果関係があるとは言えないと言われただけで、やっぱり触れ合う機会が多いと感染の危険性も高まると言っていた。それに原因が何であれ和子に結核発病のリスクがあることに変わりはないわけで、良かったということはないじゃない」とずいぶん怒っている。そりゃそうだ、しかし大事な孫に自分たちのせいでうつしてしまったと思いたくない親父お袋の気持ちも分かる。とにかく和子には再検査の結果が吉と出ることを祈る。

今朝も寝坊な二人が着替え終えた頃に出勤。今日から3年はテストだ。授業の合い間に巡回して廻る。今回はノート提出が成績に大きく影響すると伝えたのに、テスト後に提出するもの少なし。どうせこの後になって赤点はつかないだろうと高をくくっているのか。

放課後、職員会議が長引いて、なお且つ今日は管理当番だったため帰宅が遅くなる。それでも19時頃帰るとまだ夕食の最中で、ピアノレッスンのあったA子は茶碗蒸し・サバ塩焼き・サラダとお袋に用意してもらったらしい。肝腎の子供たちは遊び食べ、あげく周囲にご飯や汁を飛び散らせるので、つい声を荒げたくなる。それでも辛抱強く子供に優しく接するA子はさすがだと思う。今日は風呂も彼女に任せ、結果とてもスムーズに布団まで来ることができた。敵わないなあと思いつつ台所を片付け、明日のゴミ出しの準備をする。