部活も補習もなく、家事さえやらなくて良い夢のような朝。気の済むまで寝ていようと思ったが、日が差してくるとどうしても目覚めてしまう。それでもいつもよりずっと遅く、6時半頃起床。冷やご飯と漬物で簡単な朝食。テレビのニュースやバラエティ番組、録画してあった「篤姫」など見ながらごろごろする。そのうちに親父たちも図書館へ行くと言っていなくなり、引越し後初めて家で一人過ごす事になった。心置きなくダラダラできる。こんな幸せもそうはない。

A子から電話あり、昼前に帰ると言うので仕方なく洗濯物を取り込んで畳んだり部屋の片付けをしたりする。冷凍食品のパスタと焼売、手製の野菜サラダを用意して待つ。しかし到着した唯・和子は眠っており、二人で静かに昼食となる。この後A子は美容院に行くのでおれが二人を引き受ける。シンデレラの魔法はタイムアップとなった。

目覚めた二人にドーナツと牛乳の昼食を与え、一緒に遊ぶ。和子は小さな椅子を手押し車代わりにしてずいぶん歩くようになった。慎重な性格なのか、両手を離して歩かせようとすると途端に足が踏み出せなくなってしまうようだが。帰ってきた親父たちに和子を任せ、唯と買い物に。お菓子がほしいとちょっと駄々をこねたが、こちらもずいぶん聞き分けよく大人しく買い物ができるようになった。夕食は冷凍食品の肉団子に玉葱・ピーマン・人参を炒めて加え甘酢和えにしたもの。昼から冷凍食品が多い。いろいろ買い込んでそのままになっているものの片付けも兼ねている。

美容院から戻ったA子は美味しいと連発して綺麗に平らげてくれたが、唯は遊び食べ、和子にいたっては甘酢が気に入らないのか口に入ったら大慌てで吐き出し手で拭い去る始末。その後は頑なに口に入れるのを拒否するので、結局シラスをかけたご飯だけあげる。二人とも俺の手料理を手放しで喜んでくれるなどという反応を見せたことがない。何だかいつも不承不承食べている感じだ。そのくせ唯は食後、F実家の面々から買ってもらったお菓子を「Yammy!美味しーい」とご機嫌で頬張っている。A子が英会話に熱心で唯にも色々と教え込んでいるので、やけに言葉の定着は良い唯は好んで英単語を口にするのだが、何だかこまっしゃくれ感が増幅するようであまり好きではない。まだサ行も上手く言えないくせに。