今朝は起き出した唯の機嫌がすこぶる悪い。幼稚園でプールが始まる前に水着の着替えを練習しておかなくてはならないのに、どうしても嫌だと駄々をこねる。A子が弁当作りの手を休めてじっくり対応し、何とか一度は着せることに成功したが、その後もぐずぐず言っている。そんな状態でも「だんご三兄弟」の曲を待って踊りを要求することは忘れない。やれやれ、でも少しでも機嫌が紛れてくれるならありがたい。

学校は大会前最後の部活練習。どうもS嬢が入部してからというもの、なんだか気を使ってしまってこれまでのような毅然とした態度が保てないように感じている。もうベテランと呼ばれてもおかしくない経験を積んできて未だこの体たらくかと我ながら情けないが、根本は自分の技術指導に自信がないからだろうなあ。一流の素質を持った子が入部してきて、今までの俺の守らせてきたルールをこれまで通り問答無用と押し付けるだけの確信が持てないのが、どこか押しの弱い態度につながってしまう。とにかく明日は3年がベストの泳ぎを見せてくれればいいのだが。

帰るとA子が深刻な顔で迎える。昼間幼稚園から電話があって早退させ、唯が高熱を出しているとのこと。病院で診てもらったら「ヘルパンギーナ」というかつてA子もかかった喉の病気らしい。早く寝付きすぎてちょくちょく起き、その度に愚図っている。病院へもA子が抱きかかえて行くため親父に運転と付き添いを頼んだら、泣き続ける唯にずいぶん冷たい態度だったとのこと。親父も子育てとは無縁で仕事をしてきた世代だし、赤ちゃんの世話はともかくあれこれわがままを言う唯くらいの年になると、寛容な接し方が難しいのかもしれない。