結局3時間ほどしか寝られなかった。資源ゴミ出しをしてカップうどんの朝食を済ませ、片付けものの続きをしてから9時に待ち合わせの新居で引渡し手続きを行う。一連の説明はもう受けているので、鍵を受け取るだけ。設計のHさんが土間までワックスがけをしてくれていてどこもかしこもピカピカ。玄関とはいえ土足で踏み入れるのが恐れ多いほどだ。実際、住宅会社の二人は靴を脱いで土間に立っている。引渡し完了までは寸分も汚すまいというプロの矜持を見る思いだ。A子も実家から到着し感激の面持ち。

午前中は親父たちの荷物運びいれ。ずいぶん実家のものを処分したというが、やっぱり四十数年の蓄積は大きい。大きな荷物が運び込まれるたびに親父たちが済まなそうな顔を見せるのが、却って申し訳ない。自分たちの住み慣れた場所を引き払って越して来てもらうのだから、心地よく住んでもらうのは俺の責務だろう。それにしても心配なのは今日の天気、どうやら親父たちの分は無事運び込めたようだが、正午過ぎから次第にポツリポツリと落ちてきた。俺たちの便は先にひとつ終わり次第取り掛かるということだが、いまだ連絡がない。

和子を両親に預け(唯は今日一日F市実家に預けてある)俺とA子でアパートの片づけを進める。そうしているうちにも雨脚は次第に強くなり、傘なしでは不自由を感じるほどになった。14時過ぎにやっと作業員が到着し、次々トラックに運び込む。今回は予算を抑えて3トン車に積めるだけ、後は自力で運ぶというプランなので(おまけに不定時の午後便ということもあり、前回の引越しよりも半額以上安くなった)、ダンボール30箱以上が残される結果となってしまった。まあぼちぼち運んでいこう。

新居に運び入れ、次第に雨が強くなる中でも無事引越し作業も終わったかと思われたのだが、何と引越し業者のトラックが泥でぬかるんでスリップし、立ち往生となってしまう。今まで建設中はこんなことはなかったのだが、やはり雨のせいだろか。両親と和子を食事に出し(A子は唯を迎えにF市実家へ)、俺も一緒になってトラックを押したり散々苦労したがギブアップ、レスキューを呼んでレッカー移動させる騒ぎとなった。そんな騒動の中、和子を伴って新居の初入浴。結局夕食は食い損なってしまった。A子が買ってきてくれたインスタント茶漬けを食って空腹をごまかす。考えてみると今日一日インスタント食品しか食っていない。へとへとになってダンボールに囲まれた新しい寝室で横になる。