唯は昨夕18時前に(その日は昼寝をしなかったので)ラーメンを食べながらもう限界と崩れるように寝入ってしまったが、その後延々寝続け今朝9時近くなって和子やA子が起きてもまだぼんやり布団の上に寝転がっている。寝起きのいい性格だと思ったが、熱もないようだしどうしたか。先に和子にトマト粥の朝食をあげ、我々は朝昼兼で午前中に1回、夕方早々にもう1回食事を取って風呂を済ませ、19時20分からの紅白の開始に万端整えたいと、これはA子の希望による計画を立てる。

炊飯器のスイッチを入れてから唯に「一緒に買い物に行こう」と促すと元気になって張り切りだす。いつも行くスーパーのYストアは、昨日今日だけ朝9時開店の歳末セール。さぞ混んでるだろうと向かったが、まだ通常営業前の9時半ということもあって客影はまばら、落ち着いていろいろ買い回り、唯へのご褒美として可愛いネズミ型のパンも買ってあげた。とにかく唯は行き帰りの歩きや店内での大人しさなど、もはや幼児とは言えないほどしっかりと行動でき、成長ぶりに驚かされる。お菓子を手にとっても「今日は買わないよ」と言うだけで「ほ(そ)うだね、また来週」と何故か来週に延ばすことにして自らを納得させ、その場を離れる事ができた。

昨日からスイッチの入ったA子は俺たちが買い物に行っている間に風呂屋トイレの掃除。基本的にイベント好きの彼女は、とにかく歳末(と言うか紅白歌合戦の開始)を不足のない状態で迎えたいらしい。期限に追われるように動くのが嫌いな俺がA子のテキパキした行動に感心していると、「時々いるのよね、別に歳末も元日も同じ一年の中の一日じゃないかって情緒のない考えの人」と俺の心中を見透かすような事を言う。昼をかねた朝食は、煮豚と根菜の炊き合わせ・シラス胡麻納豆・豆腐の味噌汁と豪華。昨日から何度も火を入れた煮豚はいよいよジューシーな仕上がりとなっている。ほら俺だってより腕をふるって家族と共に行く年来る年を楽しもうとしているじゃないか。

相次いで子供達が寝付いた隙にのんびり一息。俺はテレビの大河ドラマ総集編を眺め、「点と線」ではまったA子は松本清張の短編集に取り掛かる。起きた後は俺が子守りをしながら夕食の年越し天ぷらそばの準備、A子が再度買い物に行き、紅白視聴中に用意する菓子類を買い込む。天ぷらはエビ天と舞茸の掻揚げの2種、我ながらうまく揚がったと思う。茹でホウレン草も載せ予定通り17時過ぎに完成、家で作るとエビ天載せ放題の豪華さが嬉しい。2人を風呂に入れ、後は紅白の開始を待つばかり。

俺自身はそれほど思い入れもないのだが、相方がこれだけ熱心に見ていると俺も付き合おうかという気になる。確かに豪華で皆楽しそうだ。唯も好きなだけチョコや煎餅を食べても怒られないのですっかり上機嫌になり、テレビのアイドルと一緒に踊っている。ポルノグラフィティが歌いだすと、その歌い方が怒っているように感じられたのか「怒っちゃだめよ」とお菓子の箱で画面を隠すのが可愛い。途中のニュースの間に寝かしつけ・・・と思ったがそううまくも行かず、A子が2人を寝かしつけている間はビデオどり、その間に俺も眠くなってしまった。紅白そのものについては特に感想もないがひとつだけ、時間が押していたせいかトリ前の石川さゆり「津軽海峡冬景色」はずいぶんアップテンポにされてしまったのではないか。