朝食は豆腐とエノキの味噌汁、納豆、焼きジャケ。和子のお粥用に大根と人参を煮ておく。大根の葉を酒と醤油で炒り煮にし、弁当のおかずとする。少しアルコールが残ってしまった感じ。出勤直前に母子たち起床、唯の「行ってらっしゃーい」と元気な声を背中に出勤。

放課後、先週から始まった合同練習へ部員を連れて行く。中心となっているH商のS先生が、首都圏の水泳で有名な高校・大学のコーチを招いて、我々の取り組み=公共施設と連携して、学校部活を活動の中心とする選手の練習場所を確保すること=を紹介し、我々も引き合わせてくれる。彼ら有名コーチは水中カメラと「ドルフィッシュ」というソフトを使った科学的フォーム分析の方法を教授してくれ、プールのロビーを会場とした僅か三人が聴講生のミニ講習会が出来上がる。実際、今週末に行なわれる県下の顧問を対象とした技術指導講習会(迷った結果出席を断った)よりずっとためになるだろう内容だった。問題はこのソフト、何十万という高価なもので、水中カメラもおいそれと用意できず、そのまま実践に移すわけには行かないという点だが。

それにしてもS先生の部員にかける情熱はすごいものだ。スイミングに入れない、決して一流選手とは呼べない子供達のために週5回、ほぼ毎日場所を替え時間帯を変えて泳ぐ場所を確保している。そして今日の講習会、決してソフトを売りつけようというセールス目的ではなく、純粋に「我が県の水泳界もこういった科学的手法を取り入れないとどんどん遅れていく」と、我々2人に啓蒙する機会としてこのコーチたちを紹介してくださったのだ、と思う。もちろん他に用事があってそのついでに練習風景の参観となったのだろうが、こういう技法の紹介をしてもらえただけでも我々には十分な刺激となった。

S先生の気迫と情熱に圧倒されて帰宅、夕食は昨日のおでんの残り。今日の方がうまく煮えている。唯も和子も上機嫌だが、日中はずいぶんぐずってA子の手を焼かせたらしい。対応するものが一人だと、どうしても関係が煮詰まってしまって子ども達もストレスを感じるのだろう。そんな苦労話を聞きながら、日本酒を1本つけてもらってこちらはいい気分。