唯の起きて騒ぐ声で目覚める。寝過ごしたか、と飛び起きるとまだ5時半だ。これから朝の支度を、唯の相手をしながら進めるのかと思うと顔をしかめたくなるが、昨夜は17時前に寝たというのだから仕方ない。A子も眠そうな顔で起き出し、洗濯物干しや風呂掃除をやってくれたので、むしろ普段より余裕があった。味噌汁は昨日の残り、久々にヒジキの卵焼き。昼のお握りはおかか。途中まで食べさせるが、やっぱり遊び食べになってしまいタイムアップ、出勤に向かう。

子育てに関わりだしてから、毎日が分刻みで休みの日といえどもゆっくり過ごすことができない。幼児がいるどの家でもそうなのだとは思うが、息抜きができないストレスがだんだん溜まっていく疲労感がある。もちろん唯も和子も何より可愛いし、恵まれていると充分自覚しているのだが。今は3年担任として、またいろいろ厄介を抱えたクラス担任として、仕事の面の忙しさも加わっているためよけいにそう感じるのかも知れない。そうは言ってもやはり担任であることは教員として喜びであり、今のクラスにやりがいを感じていることも事実だ。

テスト問題を大体作り終え、明日の県大会関係の連絡を部員に流して、注文してまだ届かない新入部員の分のジャージを催促して持って来させ、18時頃帰宅。と言っても一旦寄っただけで、すぐに長欠生徒の勉強道具とテスト範囲一覧を持って家庭訪問。家に寄ったのは外に出られず愚図る唯を気晴らしに連れて行くため。睡眠障害の生徒は時間調整のためまだ眠っていて、おばあさんが荷物を受け取る。ずいぶん恩に感じてくれているようだが、卒業させられなければ何にもならない。

帰って生協の豆腐ハンバーグとホウレン草のバター炒めで夕食。ビールは我慢。寝付かせるときに泣く和子を、思いついて抱きながら外に出、アパートの周りをあやしながら歩く。唯の時はいつもこうして夜泣きに対応していたっけ。夜風と揺られる心地よさに、間もなく寝入ってしまう。唯を寝かしつけて抜け出てきたA子と、しばし外を歩く。A子もいつか言っていたが、お互い苦楽をともにして、異性関係より戦友としての絆が深まってきたと感じる今日この頃だ。