昨夜は唯が寝付いた後に大河ドラマを見て、アパートに単身戻ってきた。今日は早朝からバスを連ねて春高バレーの応援だ。13時過ぎの試合開始といっても首都高を抜けて会場入りするため余裕を持って6時半の出発。車中ずっと例の「ヒカ碁」を読み進める。バス内は揺れて文庫本はすぐ目が疲れるが、漫画は気にならず時間つぶしに持って来いだ。

けっこう順調に進み、通路で応援席が空くのを待っている時間が長い。先に渡しておいた応援バルーンを生徒達が膨らましている所へ、例の傲慢な応援係のHさんがやって来て、「あれ、これ2種類を1本ずつ持つようにって言ったのに、同じ種類ばかり持っている。ちゃんと連絡したんですか」と詰問調で質してくる。俺はただ分ければいいのかと思っていたので考えず配ってしまったことを言うと、舌打ちをして侮蔑の色を全面に表し、そのまま背中を向けて露骨に俺を無視し、生徒達に注意をして回っていった。

朝の説明の時に俺は確かに聞いていたが、明らかに彼は笑いながらどうでもいい事のように話していた。いつもこちらから確認の質問をすると「そんなことどうでもいいですよ」とばかりに「さあ」とか「知りません」とか答えるのが彼だ。そのくせ人の失敗を見つけると、さも迷惑そうにそして大事のように振舞うのも彼だ。何か罠を仕掛けて人を陥れ、なじることで精神的優位に立つことを楽しんでいるんじゃないかと思える。腹が立って応援に身が入らないでいたら、0-2のストレートで負けてしまった。

出発前に他の先生とラーメン屋でタンメンを食べて、今日の夕食とする。帰りのバスの中も名作漫画を楽しむ。が、考えまいとしても奴の傲慢ぶりに振り回される自分の情けなさが浮かび上がってきて気が落ち着かない。俺自身もこれくらいのことを軽くあしらえないのが小物の証拠だと、充分分かっているのだが。21時近くに帰着。ちょっと飲んで寝よう。