もう米が残り少ない。週末にA子実家で仕入れてくるとして、それまで他のものでしのがなくては。5時半起床してA子と唯はうどん、俺は昨日の残りご飯と味噌汁で済ます。例によってA子の鉄分補給のためヒジキ卵焼きを作り、うどんの具とする。唯は珍しく寝起きが悪く、しばらくぐずっていたが好物のうどんのためよく食べる。俺が出かけるときには上機嫌で「バイバーイ」と見送ってくれた。

空き時間が多いので読書が進む。今さらながらだが東野圭吾の直木賞作「容疑者Xの献身」を読む。ぐんぐん引き込まれ、あっという間に読めてしまう構成力はさすが。ただ恐らく多くの人が指摘しているだろうが(ネタバレになるから露骨な指摘はできないだろうが)、純粋に母娘を守りたいという崇高な目的と、そのためには何をしてもいいと割り切る主人公の行動に、倫理的な一貫性を欠く気がする。元夫の死体を処理するくらいなら納得できるが、無関係の浮浪者を殺してしまうとなると、彼女達との出会いによって命の大切さに目覚めたという説明も、説得力を失ってしまう。まあミステリーに倫理を持ち出すこと自体ヤボなのだろう。

定時に帰宅して夕食作り。五穀米を混ぜて量を増やしたご飯と、白菜と豚肉の炒め物・豆腐の味噌汁。味付け豚で調理したので、旨みが濃くA子にも好評。A子は思ったとおり「雅子様は…」にはまっている様子。仕事との両立に取り立てて悩んでいるわけでもないだろうが、俺がどんなに家事を引き受けても、彼女自身が出産・育児の価値を何より高く受け入れていても、自分の仕事を思い通りできないことに対する焦燥感は共通する部分大といったところなのだろう。唯を早々に寝かせ、俺はネット・A子は読書で夜を過ごす。