唯がごそごそ起き出して、3人一緒に目覚める。なんだかまだまだ寝足りない。昨日の風は静まって、暖かく穏やかな日になりそうなので、動物園に行こうと決める。準備をして駐車場に行って見ると、車の全身が泥水を撥ねられたかのように茶色くコーティングされている。昨日の大風と霞が黄砂の嵐だったと、初めて気づいた。雑巾とバケツを取りに戻り、窓の部分だけでも泥を拭き落とす。明後日代車を返却に行く時は、やっぱり洗車して返した方がいいのかな・・・。

動物園は春の行楽日和ということもあって大変な賑わい。写生大会を催していて、あちこちの動物の前でスケッチブックが広げられている。唯は動物園デビューということで、A子は張り切ってビデオやカメラで撮りまくっているが、肝心の唯はあまり関心がなさそう。ロバの檻の前に来た時だけ、手を伸ばして触れてみようという態度を示した。それでも外に出たのは気持ちいいらしく、ぐずることもなく終始笑顔だ。隣の植物園で昼食をとり、早めに帰宅する。

帰って片付け物などしていると、すぐに夕方だ。唯はお腹がすいたのか、パンをトマト・卵と煮たものを、かなりな勢いで食べている。植物園の花見会場で買ったおさつスティックも、ただ芋を素あげして若干砂糖をまぶしただけのものだが、とても気に入ったようだ。俺達は義母土産の富山そばを、山芋をかけて食べる。風呂に入り、唯を寝かせつけようとしてかなり苦労し、そのうちまだ9時過ぎという時間なのに、俺の方が先に寝てしまう。

今日一日、表面をなぞれば平和な一家団欒の日だった。が、俺としては大いにストレスの溜まった一日でもあった。その原因の多くは、唯に接する自分の行動をA子にたしなめられるところから来ていた。同じように家事育児をしているつもりでも、唯に関する事柄は何でも彼女の監督下に入らねばならないようだ。なんというか、姑にチクチクいびられる嫁の気分を一日味わった、とだけ記しておこう。