以前回覧板で今朝町内の一斉清掃があると知らされていたので軍手を持って外に出ると、アパートの外部ではビニール袋を持ってゴミ拾いをしている人々が目につくが、アパート住人は誰も起きてこない。しばらく待っても始まりそうにないので廃品回収の古新聞だけ出し、ついでに倉庫内の整頓をして部屋に戻る。今日はまた唯を実家に預けて映画を見に行こうとしており、清掃の予定を入れて昼からとしていたが、大混雑が予想されるので清掃がないのだったら朝一にすれば良かった。

唯は昨日から何だか熱っぽく、朝も具合が悪そうだったら外出を止めようと思っていたのだが、食欲もあり元気なので出かけることにする。我々は朝昼兼で実家でお好み焼きを食べさせてもらう。昼頃の映画館は予想通り大変な混雑で、まず駐車場に入れない。急きょ近場のあまり知られていない小さな駐車場に止めて、急ぎ足で向かう。やっと取ったチケットはそれでも最前列となってしまった。

映画は前回も候補に挙がった「有頂天ホテル」。前評判通りの内容の濃い作品だった。ただ目まぐるしく場面転換があり、カメラも臨場感を出すためか右に左に大きく動くので、最前列で見ている我々は気分が悪くなる。様々な仕掛けがてんこ盛りだが、あまり必死に画面を隅々まで追おうとせず適当にリラックスして見ているのが丁度いい感じだ。A子は見終わった後かなり長い間「気持ち悪い」と酔ったような気分になっていた。中身では筆耕係のキャラクターが良かった。最後のタイトルロールが出るまで彼がオダギリジョーだったと気づかず、悔しい思い。

家に帰って母子は具合悪そうにそのまま寝てしまうので、俺は一人で「功名が辻」を見ながら実家からもらったおかずを肴にビールを飲む。結局唯はそのまま寝入ってしまい、しかし熱があるようで夜中に何度も泣いて起こされる。夜中にミルクをやったりオムツを換えたり、生まれたばかりのまだひ弱だった頃を思い出す。