同室に朝早く発って地元に戻る先生がいるので一緒に5時半に起きる。主賓のS野先生と朝の京都を散歩。今日は荒れ模様の天候になるらしく朝から風が強く、ポツリポツリと降り出している。梶井基次郎の「檸檬」に出てくるフルーツ店を探そうと寺町通りをくまなく見て廻るが分からない。交番に問い合わせてやっとたどり着いた。シャッターが閉まっていると、小さく店の名前が出ているだけで全く目立たない。ついでに本能寺も見れたので良かった。わりと新しく、今の建物は昭和3年築らしい。

朝食をとって出発。はじめは北野天満宮。梅のシーズンでもあり、日曜はいつもなら大賑わいとなっているところだろうが、9時ごろから本降りになってきた雨でそれほどの混みようでもない。唯に厄除けのお守りを買っていく。天神様につきものの牛が、菅公と共に21頭流されたのが由来だったと初めて知る。次は大徳寺の大仙院。秀吉が茶室に使い、沢庵和尚が宮本武蔵に剣の指南をしたことで有名らしい。現住職が商売熱心らしく、やたら掛け軸や書きものを勧めてくる。別室でお抹茶とお茶菓子を頂く。

雨はいよいよひどくなってきて、T田主任などはズボンの裾を捲り上げて移動している。次は有名な慈照寺金閣。さすがにこんな雨でも大勢が詰めかけている。各国多彩の声が飛び交う。雨に打たれて庭園内を列になって歩く。撮影禁止の表示があるが、全く無視されて皆記念写真を取り捲っている。閣内を見せてもらえないのが不満。昼食を御池通りのそば屋でとって、最後は二条陣屋の小川家住宅。予約制でないと見せてもらえないらしく、我々のグループ貸し切り状態で丁寧な説明を受ける。隠し階段や天井裏控えの間など、要人暗殺に備えた幕末の雰囲気を残している。またこの建造物は防火対策が優れているのが特徴らしく、解説のおじいさんが何度も土蔵作りであることを強調していた。

清水寺へ続く土産物屋通りで頼まれていた買い物を済ませ、帰途につく。さすがに皆つかれて眠りこける。運転してくれた先生には申し訳ないと思うが、バスでの移動は本当に楽だった。家に帰り、疲れた顔のA子、嬉しそうに喜ぶ唯と再会。こちらも昼は節句のお祝いで賑わったらしい。インスタントラーメンで軽い夕食。清水通りで売り子にうまく買わされた昆布茶をしみじみ飲む。「功名が辻」を見逃してしまったのが残念。