最近朝の寝覚めが悪いので、今日はゆっくり寝ていようと思ったのだが唯の泣き声に起こされて時計を見れば6時。休日に限って予定時間に起きれるとはどういうことだ。しかしお陰で朝の内にいろいろ支度を済ませることができた。珍しく俺の作った唯の離乳食は、出し汁で人参とトマトを煮た粥。卵を半分落として半熟にする。朝はあまり食べないことが多いが、少し醤油を垂らしたのが食欲を刺激したのかほとんど平らげてくれた。我々の朝食はA子リクエストの味噌汁そうめん+古くなったハムを使って野菜炒め。冷蔵庫の中がこの週末でだいぶ片付いた。

午前中に家事を済ませ、午後からA子実家に唯を預け、F市内の小さな市民ホールで行われるコンサートに二人で出かけさせてもらうことにする。思えば唯が生まれてから二人だけで外出するのは初めてのことだ。この田舎町にしては大物の、加古隆によるピアノコンサートだが、全部で380席ほどの小さなホールがそれでも満員にならない。俺は授業で何度も「映像の20世紀」のビデオを使っていて、その度にこのテーマ曲に感動していたが、作者の生演奏を聞ける日が来るとは思わなかった。この「パリは燃えているか」以外にも素晴らしい曲がたくさんあり、思わず終演後にCDを買ってしまった。

A子実家に戻って義母手製のカレーを食わせてもらい、その他いろいろ手土産をもらって唯と共に帰途につく。日中はそれほどにも感じなかったが、暗くなって寒さが増してきた。車中でA子と今日のコンサートの感想を話し合う。加古隆は素晴らしいピアニストだが、格好がどこか「ヘン」に感じた。俺は銀河鉄道999の鉄郎みたいだと思ったし、A子はスナフキンに似ていたという。すらっとして姿勢も良いダンディーなのだが、やはりあのつば広の帽子をかぶりっぱなしにしてるところが違和感の原因ということだろう。