A子からの電話で目覚める。時計を見るともう7時半近く、8時から謹慎解除の申し渡しがあるので飛び起きて着替え、髭を剃る。どうも生活リズムの狂いが生じているようだ。ちなみに電話の用件は、今晩の余興に使う道具を忘れずに持ってきて欲しいとの念押し。どうしてこう芸事には力の入れようが違うのか。

どうにか間に合って、保護者と本人を迎えて校長から謹慎解除の申し渡し。このためにわざわざネクタイ・背広を着込んで形式ばったことだとは思うが、時に形式を重んじることが教育効果につながると俺も承知している。その後部活へ。どんよりと曇った寒い中、今日は全員そろっている。ストレッチの指導だけして明日のメニューを部長に渡し、アパートへ戻る。

「明日のジョー」の続きを何話か見た後、A子実家へ向かう。今日から明日にかけて、義父母の子供家族が集結して親孝行するイベントがあるのだ。場所は県東部の地ビール園にあるペンションホテル。向かうにつれ、この天気ではと心配していた雪が本降りになってきて視界を遮る。我々の住んでいる所ではほとんど見ることのない積雪に、運転も慎重になる。一応チェーンは持ってきてあるものの、まだこの車につけたことがないので心細い。でもどうにか無事到着させることができた。

宴会場で、義父母の挨拶のあと唯の出し物。電飾をつけた特別衣装を着て、沢田研二の「TOKIO」をバックに踊るのだ。といっても俺が後ろで体を支えて前後左右に動かすだけなのだが。それでも大いに盛り上がり、唯も機嫌を損ねずに最後まで笑顔で演じきってくれた。その後、色紙やプレゼントを渡して義父母も感慨深げだった。俺も長男として、自分の両親にこんな形のイベントを企画してあげなくちゃいけないかなと、日ごろの親不孝を思わず反省させられた。