*パイオニアカフェ日本語版の記事
《チョン・ウォンジュ第2秘書室長が米国から帰国するようだ。チョン・ウォンジュの突然の渡米に対しては、さまざまな噂が流れた。年末には米国にいる家族に会いに行くのが恒例だという話や、ニューヨーカーホテルの融資資金1億6千万ドル（1,436億ウォン/レート1,335ウォン）（※便宜上、日韓のレートを1:10で換算すると、143億6千万円）を返済してやったことに対する反対給付を直接受け取りに行くという説、またラスベガス・カジノ賭博に対する捜査から逃れるために渡米したという説も出回っていた。
チョン・ウォンジュが米国に滞在している間、統一教会の権力者たちの間では熾烈な権力闘争が行われており、帰国後もその権力闘争はより熾烈な展開となることだろう。
最も代表的なのが、チョン・ウォンジュの実弟である『世界日報』代表理事チョン・ヒテクの3期目になる続投と、実体のない「ハンジュグループ」の管理問題、そして統一教会の人事に関する問題だ。
2024年3月、チョン・ウォンジュは予定どおり『世界日報』チョン・ヒテク代表理事の3期目の続投を決定した。チョン・ヒテク代表理事も自らの続投を当然と受け止めその事実を公開しているが、『世界日報』の職員や記者たちからは多くの不満の声が上がっている。統一教会の権力者たちも、これについては強力に反対の意を表明している。
チョン・ヒテク代表理事に対する問題としては、一つは経費とは別途に年俸を3億ウォン（？）に値上げし、自らに有利になるよう役員の退職金規定を変更した点。もう一つは、2022年の大統領選の際、『世界日報』はユン・ソンヨル陣営のコンジン法師問題を特ダネスクープしたのだが、結果的に当時の記者たちはすべて他社にスカウトされて退職してしまい、特ダネを報道したメディアとしての位相や権威を維持できないまま、結果的に統一教会と『世界日報』は現政府から攻撃の対象となり、多大な不利益を被るようになってしまった点が挙げられる。
『世界日報』の代表理事は長官クラスの待遇を受ける。また敷地開発により資産が十分にあり営業利益も5億円を超えるメディアになったため、統一教会の権力者たちは『世界日報』の代表理事の地位を命がけで手に入れたがる。また、2023年7月27日に独生女とチョン・ウォンジュの二人がユン・ヨンホに鮮文大総長職を与えたが、これを防ぐことに成功したという経験を持つため、統一教会の権力者たちはユン・ヨンホ不在の統一教会において、チョン・ウォンジュとその周囲の参謀たちの影響力をさほど大きいものと捉えていない。
『世界日報』代表理事の座を争う権力闘争に間接的に飛び込んできた代表的な人物が、ファン・ソンジョ国民連合会長とヤン・チャンシクUPF会長だ。彼らはチョン・ヒテク代表理事が3期目の続投を果たしたことに関係なく、『世界日報』副会長の座を狙っているようだ。
『世界日報』の会長は独生女だ。従って、副会長の座に就けば実質的に『世界日報』における支配権を得ることに繋がる。ファン・ソンジョとヤン・チャンシクは、過去に協会長職を務めながら『世界日報』副会長を兼任していたという事実をもって、副会長の座を狙っていると思われる。
しかし、ファン・ソンジョは、一成海洋産業が工事金額を架空に増額、数十億円の会社資金を横領した際の代表理事会長、ヤン・チャンシクはラスベガス・カジノの常習犯であり、いずれもメディアの副会長にふさわしくない人物だ。それにも関わらず、彼らは副会長の座を狙って権力闘争を行っているのである。
チョン・ヒテクの3期目の続投もひどい話だが、ファン・ソンジョとヤン・チャンシクが『世界日報』の副会長に就こうとするのも非常に気分が悪い話だ。
『世界日報』におけるチョン・ヒテクの位相と権威が完全に失墜した中で3期目の続投が決定したことに対し、職員や記者たちの反発だけに留まらず、統一教会の権力者たちからも3期目の続投を妨害しようとする動きがあることが明るみになったことから、不安を感じたチョン・ウォンジュは一刻も早く帰国するしかなかったのだろう。
チョン・ウォンジュと統一教会の権力者たちは、果たして双方の妥協点を見出すことができるだろうか。チョン・ウォンジュは『世界日報』の副会長という位置を権力者の誰かに与え、権力者たちはチョン・ヒテク代表理事の3期目の続投を認めるだろうか？その場合、副会長の座に就くのは誰になるのか。統一教会の権力者たちの間で最大の関心事になることだろう。
こうした利益共有と不正・腐敗に満ちた統一教会に変化を起こせるのは、一般食口たち、及び外部からのパワーのみだ。これからも継続的に、腐敗した統一教会の権力者たちの問題を取り扱っていく所存だ。》
崔鍾根
[統一教会不正腐敗追放監視委員会]
