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東京経済大学新聞

東京経済大学のすべてが詰まったブログです。学内の様子や本学学生の活動、教授陣へのインタビューをはじめとした様々な記事をアップしていく予定です。更新をしていくのは東京経済大学新聞会。1928年から続く本学新聞会の新しい取り組みです。

 12月7日(月)の昼休みにZoomを利用して「いろんなお仕事シリーズ①メーカーの営業って?」というテーマでWEBLIVE講座が行われた。

この講座では、本学の総務課で働く橋本博一さんが以前、実際に住宅建材メーカーの営業として働いてきた体験談を聞くことが出来た。

講座の目的は、学生の就職活動において「営業」が仕事の選択肢の一つになるきっかけになることとしている。

 

 そもそもメーカーとは製造会社のことで、製品を開発、製造、販売する会社のことである。

そして、原則メーカーの営業は、エンドユーザー(消費者)に直接販売することはなく、販売店や代理店・商社などに営業するBtoBの業界である点が、個人消費者への新規開拓としての営業と大きく異る部分であると語っていた。

メーカーの営業の具体的な仕事は、取引先への提案や販売促進活動だ。

目標は、自社製品の売上高や、シェアや利益率のアップで、仕事の流れは、商品売り込み、見積もり、価格交渉、仕様打ち合わせ、受注管理、納期管理、代金回収、アフター対応、という基本的なルート営業である。

 

 これを橋本さんが勤めていた住宅建材メーカーを例にすると、注文住宅の場合は、施主がキッチンやバスルーム、玄関などを決定するため、ショールーム営業や住宅会社からの間接営業で自社の製品を選んでもらう。

一方で、建売の分譲住宅の場合は、住宅会社が仕様を決定するため、その会社の標準仕様に採用されるよう、営業マンが提案活動や物件獲得シェア争いを行うのである。

 

 この講座からは、営業マンとしての自身の経験談を通し、売上を上げるために大切なことや、仕事で気になる残業やノルマの話も聞くことが出来た。

今回のWEBLIVE講座は、3年生をはじめ多くの学生が参加しており、皆に関心のあるテーマであることが分かった。

また、この内容は12月14日(月)から録画版も配信中なので、ぜひご覧頂きたい。

 

 1126日(木)昼休み、コトパティオ主催イベント「Happy Thanksgiving Day・ペース大学紹介イベント!」が行われた。

アメリカにあるペース大学へ実際に留学した本学学生の体験談が聞くことのできたイベントだ。

zoomを利用したもので、留学に興味のある学生達とネイティブのコトパティオ講師達が参加していた。

 

 まず発表者から留学に行く前の英語学習について説明があった。

発表学生はリスニング力、スピーキング力を鍛えるためにコトパティオをよく訪れていたそうだ。

コトパティオではネイティブの講師たちと会話をすることができる。

続いて現地での英語学習についても話していた。

日本と大きく異なる点はプレゼンテーション、ディスカッションが多い点だという。

他にもアジア圏からの留学生との交流があったことや、講師によって授業内容、スタイルが様々であったことなどが面白かったと語っていた。

しかし、現地での生活になれるまでには3か月の月日がかかったそうだ。

特に発表学生は、日本ではあまり意識されない「発音」に悩まされた。

少し発音が異なるだけでも、相手に理解されなかったり、違う意味で捉えられてしまうことがあるという。

発表学生のはじめのホームステイ先はホストファミリーと話す機会が少ない場所だったので、途中からホームステイ先を変更しスピーキング力を鍛えた。

変更後のホームステイ先は大家族で、ナショナルホリデーのお祝いなどを一緒にしたそうだ。

その後、質疑応答が行われた。

特に興味深かった質問は、現地で差別を受けることがあったか否かという質問である。

発表学生自身は差別を受けることはなかったというが、新型コロナウイルスが流行し初めた頃、友人の留学生がトラブルに巻き込まれたということがあったという。

これに対し発表学生は、現地の治安が悪いエリアと良いエリアを見極めることが重要だと語っていた。

 

 留学という言葉にハードルが高いイメージを持つ学生は多くいると思う。

発表学生は中学生の時に体験した、修学旅行中に外国人観光客に話しかけるという課題が留学のきっかけになったそうだ。

「はじめは拙い英語ではあったものの、実際に外国人と話すという経験をし、英語を使ってコミュニケーションをとることの魅力を感じることが出来た」

と語っていた。

英語を話すことの魅力は、実際に英語を話すことでしか感じることはできない。

留学、英語を話すことにハードルを感じている学生にとってコトパティオを訪れることは英語でのコミュニケーションに魅力を感じるきっかけになるのではないだろうか。

このイベントは、質疑応答で日本語を使うことも可能であり、且つネイティブのコトパティオ講師たちと発表学生の英語での会話も聞くことが出来た。

コトパティオでは月に数回イベントが開催されている。

ぜひこれらのイベントに気軽に参加をし、コトパティオガーデンルームにも参加して欲しい。

英語を話すことの魅力を感じることが出来るだろう。

 11月21日(土)東京経済大学創立120周年記念シンポジウム「コロナ危機をバネに大転換」が開催された。この日のシンポジウムは2つのテーマから構成され、「コロナ危機を転機に」というテーマの後に「大学教育と環境」というテーマで議論が行われた。

司会を務めたのは本学経済学部の尾崎寛直教授、そしてパネリストは大学教授代表として本学の岡本英男学長と、環境政策の実務家代表として環境事務次官を務め、現在は本学の客員教授でもある森本英香氏だ。

 

はじめに尾崎教授から議論のテーマの一つである「大学教育と環境」について、昨今のコロナパンデミックがもたらしたものという観点からの話があった。

尾崎教授は1つ目に人々の価値観が変化したという点、2つ目に様々な現代社会の脆弱性をあらわにしたという点を挙げた。

現代社会は様々な問題を抱えている。

例えば、大都市への人口の集中だ。

東京都への人口の一極集中が新型コロナウイルスの感染拡大を招く一つの要因となったとされる。

また「環境」の面では、新型コロナウイルスは動物由来のウイルスとされており、私達人間が破壊し続けてきた生態系の動的バランスが影響しているのではないかと指摘されている。

さらに「社会」「経済」の面からは、今回のコロナパンデミックが日本に蔓延る見えない経済的格差をあらわにしたということもできるだろう。

つまり私たちは「環境」と「社会」と「経済」という3つの側面から、これからを考えていかなければならない。

SDGsは、「環境」の保護を前提としたうえで、「社会」「経済」という、これからの私たちに必要な3つの視点を取り入れたものであると尾崎教授は語った。 

 

 森本氏は、新しい成長領域を発見していくことが企業にとっては長期的存続につながり、SDGsはそのための道具であると述べた。

環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の3つに配慮した企業に投資する、ESG投資が増えていることなどはSDGsが単なる理念ではなく、実利として社会に広まりつつあることを示している。

そんなSDGsが社会に広まりつつある現在、大学に求めることは2つあるという。

1つ目は、社会問題に対応できる学生を教育することだ。

経世済民という言葉があるように本来、経済とはニーズに対応して動かされるものである。

そしてそのニーズは今日、戦後の物的欲求から心理的欲求に変化してきている。

自分だけが幸せならそれでよいという時代は終わり、社会問題の解決が求められる時代になってきているということである。

2つ目は、地域活性化に貢献できる学生を教育することだ。

SDGsは世界全体の目標というだけではなく、地域でも取り組むことのできる目標である。

地域を学生の力で支えて欲しいと森本氏は言う。 

 

 岡本学長からは本学のSDGs宣言をどのような心構えで受け止め、社会貢献のできる学生をどのように教育していくかについて話があった。

SDGsがその前身であるMDGsと大きく異なる点は対象が発展途上国だけではなく、先進国も含まれている点だ。

SDGsがより私たちの生活に身近な問題解決のための目標群であるということを説明したうえで、本学の設立理念とSDGsには似た点があり、SDGsは本学にとって腹を据えて取り組むべき目標群であるという。

SDGsには「誰一人置き去りにすることなくすべての人間が尊厳と平等のもとにその人の持つ潜在能力を発揮することのできる社会」を目指すための目標が多く含まれている。

そしてこれらのSDGsの目標と岡本学長が入学式や卒業式で学生に語る「大学の役割は世の中のか細い声にも耳を傾けることだ」という言葉には共通の考えを見出すことが出来るだろう。

さらに大学は企業のように利益だけを重視することをせず、行政のように変革を嫌うということもしない。

大学にはSDGsが目指す世界を作り出す、世の中を変革させる役割があると岡本学長は語った。

 

 YouTubeで生配信されたこのシンポジウムには300名を超える事前申込者がおり、多くの人の関心を集めるものになっていたようだ。

岡本学長は大学にとって重要なのは「うたげと孤心」であるとも語っていた。

「うたげ」は集いを意味し、「孤心」はテスト勉強をしたり、図書館で本を読んだり、一人になり考えることを意味する。

私達学生はあと数年で必ず社会人となり、大学を巣立つことになる。

その時、私達は社会の求める若者になることができるだろうか。

大学はより良い教育を提供しようとする。

私達は大学教育の機会を余すことなく利用し、社会の求める若者を目指さなければいけないのだ。

 

 

※SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年に国連で採択された具体的行動方針である。世界共通で持続可能な社会を目指していくための17の目標のことを意味する。

 国分寺駅南口から3分ほど歩いたビルの階段上にあるのは季節を感じるランチやスイーツが楽しめるcafé6。

店長のおすすめは「生姜焼き定食」(1000円)。

柔らかく甘みのあるお肉が白米とよく合う。

冷凍食品やレトルト食品を使わず手作りにこだわった料理の数々は地元住民だけではなく遠方からも来客があるほど愛されている。

是非一度立寄ってみて欲しくなる名店だ。

 

住所:国分寺市南町2-18-3

営業時間:11:30~20:00

火曜定休日

TEL:042-401-0630

HP:https://cafe6.favy.jp/

Instagram:https://www.instagram.com/cafe6.kbj/

 

※この記事は新聞会の製作したTHYME2020から抜粋したものです。

 11月7日(土)東京経済大学創立120周年記念事業の一環として、講演会「東京経済大学図書館の歴史と未来」がzoomウェビナーを利用して行われた。

このイベントは図書館が主催するもので、本学ホームページから事前予約を行い、学生だけではなく本学卒業生、在校生父母、一般の方と幅広い層の方が視聴していた。

 

 橋谷弘名誉教授の進行のもと、はじめに本学で「日本史a/b」や「歴史で知る東京経済大学」などを教える戸邉秀明教授による東京経済大学図書館のこれまでの歩みについての話があった。

本学の前身である大倉高等商業学校が国分寺市に校舎を移す前、赤坂葵町に位置していた時の図書館は耐火建築であったという。

そのため、関東大震災に被災した際も被害を免れることができ、図書館は復興をしていく東京経済大学のシンボル的な存在であったのではないかと戸邉教授は推測する。

その後1927年、図書館としてさらなる充実を図るために、当初の図書館は書庫となり、新たに「自修館」が竣工された。

自修館は3階建ての鉄筋コンクリート製で、当時の学生たちは気温の変化に悩まされたという。

また、自修館の1階は食堂・売店となっており、このことに対して大倉高商新聞9号には「カツレツの香の中に『英雄待望論』よまる」との記載がされていた。

そして戦争が終わると、校舎は国分寺市へと移された。

空襲で多くの本が焼失したこと、財閥が解体されたことなどが影響し一時は厳しい状況にあったものの、卒業生や父母の支援もあり1952年に「堀図書館」、1968年に「鬼頭設計図書館」(現大倉喜八郎 進一層館)が竣工され、2014年に現在の図書館が開館した。

この話の最後に、戸邉教授は大学図書館に求められる役割は激変していると語った。

単にサービスを提供するだけではなく、変化に対応しながら学業を支える教養を養う場としての役割を果たし続けることが重要だという。

現在の図書館にPCスペースやグループ学習室が設けられているのは、その一環といえるだろう。 

 

次に話があったのは本学経済学部卒業生であり元専修大学教授の新井勝紘氏による、有名な私擬憲法の1つである五日市憲法の発見についてだ。

五日市憲法は1968年、本学の色川ゼミナールの学生たちが現在の東京都あきる野市にある深沢邸の蔵を調査した際に発見された。

新井氏は当時色川ゼミナールに所属しており、五日市憲法の発見に大きく貢献している。

新井氏によると当時の色川ゼミナールは「色ゼミ」と呼ばれ、周りからは異色のゼミであるという印象を持たれていたという。

新井氏によると色川ゼミナールに所属すると必読書として50冊以上の本の題名が書かれた紙が渡され、それを読むために幾度となく図書館を訪れたそうだ。

この年の色川ゼミナールの学生たちは、1968年が明治100年の年であることから「明治百年祭」を問われた。

この色川ゼミナールの研究活動の一つとして、深沢邸の蔵の調査が行われた。

1968年8月27日は新井氏にとっての原点の日といってもいいそうで、その調査の日の写真を交えながら貴重な話を聞くことができた。

新井氏は薄暗い蔵の中で初めて五日市憲法を見たという。

調査後は、卒業論文のテーマを色川教授の意向で急遽、五日市憲法に変更し、その卒業論文がそのまま本「民衆憲法の創造」に掲載された。

新井氏は最後に「学生時代に通い詰めた図書館があったからこそ、五日市憲法への考えが深まった」と述べた。 

 

続いて話があったのは、名誉教授村上勝彦氏による本学蔵書の和書コレクションについてだ。

本学には貴重な和書、洋書、朝鮮語書、錦絵などが数多く収蔵されている。

その多くは、三橋猛雄、桜井義之、四方博という3人によって蒐集されたものであるそうだ。

三橋氏の蒐集品は主に明治時代前期の政治や経済、民衆の思想が分かる書物などであり、桜井氏の蒐集品は近代日本と朝鮮関係を主とする文献や地図などであるという。

特に桜井氏は他にも錦絵約130種を蒐集している。

講演の中では、壬午事変後の日本と朝鮮が交渉している様子を清国が望遠鏡越しに見ているという変わった構図の錦絵が紹介されていた。

そして、四方氏は桜井氏と同じく朝鮮との関係が分かる資料を数多く蒐集しており、中でも珍しい資料として、京都で通信使をもてなした際の食事の献立表である「京都旅館御食事御献立帖」が挙げられる。

四方氏はこれを購入する際に古書店から送られてきた袋も保管しており、いかに貴重な資料として扱っていたのかが分かる。

 

 最後に図書館館長の米山高生教授から

「私たちは過去の人類の英知の上に立っており、読書は過去の人々と対話を可能とする。そして、現在の優れた図書を所蔵して未来につないでいく役割が図書館にはある」「図書館予算は削減されやすいものであるが、大学らしい大学を繋げていくためには、この無用の用も重く見ていかなければならない」

という話があった。

 

時代が変わろうとも、図書館の建物が変わろうとも、そこには必ず学ぶ学生の姿がある。

対面授業でキャンパスに来た際には、図書館に寄ってみてはいかがだろうか。

オンライン授業からでは学ぶことのできない何かが見つかるかもしれない。

 

なお、錦絵は東京経済大学図書館デジタルアーカイブ『朝鮮関係錦絵コレクション』

https://www.i-repository.net/il/meta_pub/G0000719tkudb

から閲覧することが出来る。

貴重な資料を鮮明な画像で見ることが可能となっているので、ぜひ見て欲しい。