​開幕戦は鳥栖

 

待ちに待ったJ1リーグ開幕の時が来た。

 

今年の開幕戦は、サガン鳥栖とのアウェイゲーム。

2015年以来、9年越しに鳥栖での開幕戦となる。


近年、全然駅スタ(ベアスタ)で鳥栖に勝った記憶がない。

逆に、ホームでは勝った記憶の方が多い。

もちろん対戦機会自体少ないってのはあるが、実際に2014年から鳥栖の地では勝てていない。


目標であるタイトルの為には、相性が決して良くないカードで勝ち切れるか重要になってくる。


この開幕戦は、間違いなくその試金石となるゲーム。


昨年までと違う自信を、3ポイントという結果に変えて持ち帰りたい。

 


  ​まずは金沢へ


 

2月22日、長岡駅。

試合日は24日なので、前日入りできるように2日前の出発。

 

鈍行を乗り継ぎ、まずは金沢に向かう。

 

カードが発表された時から、鳥栖までの移動手段をどうしようか考えていた。

飛行機か、新幹線か、鈍行で修行をするか、夜行バス乗り継ぐか。

 

熟考の末、出した答えは”自走”である。

 

大学は春休みに入り、時間は有り余っていた。

それであれば、金はないが体力と時間だけはある、今しかできないようなことをやってみようと、友人2人と共に自走で行く選択をしたのである。

 

金沢から友人の車に乗り込むことにし、金沢まで鈍行を乗り継いで向かった。

 

 

金沢駅到着。

すっかり日が暮れて、時刻は既に19時を過ぎていた。

 

ここで友人1人と合流し、夕飯を食べにいくことにした。

 

 

 

金沢駅東口にある、金沢回転寿司 輝らりで寿司を食す。

 

これが本当に美味しかった。

1枚目は、手前からのどぐろ、能登ぶり、中落ちネギトロ、タコ、ガスエビ。

のどぐろとぶりは脂がのっていながら、全然くどくない。

ガスエビは身がぷりっぷり。

2枚目は、カワハギ。

説明の必要もない、安定の美味さ。

 

この他にも、カニ軍艦、つぶ貝、いなりを注文して、会計は1人当たり2300円。

 

決して安くはないが、コスパはめちゃくちゃ高い。

 

 

  いざ行こう、最遠アウェイへ

 

金沢駅で友人の車に乗り込み、鳥栖へ向け出発。

 

 

23時過ぎに、金沢西ICを通過し北陸道を一路西へ。

 

日を跨ぎ、23日1時。

福井県は南越前町、南条SAに到着。

ここからは運転を引き継ぐ。

 

 

明朝4時、兵庫県播但連絡道の豊富PAに到着。

3時間ノンストップで250km近くを走った。

 

ここで、運転を交代し仮眠をとる。

 

 

約2時間後、広島県山陽道の高坂PAに到着。

全然眠れなかった。

夜行バスとかも寝れないタイプの人間だから、車であっても当然寝れない。

 

ここからまた、運転を引き継ぎ広島まで山陽道を直走る。

 

 

一旦、広島で給油の為に高速道路を脱し、宮島に寄った。

 

対岸から宮島を撮ってみたが、iPhoneのカメラではこれが限界。

一応、厳島神社が中心にあるのだが、逆光と低倍率のコンビネーションでもはや山の稜線しか見えない。


 

朝食は宮島SAで済まし、再び山陽道で九州方面へ進む。

 

 

案内看板に下関、九州の文字が出てくるのをみて、本当に自走で来たのだと少し感動した。

 

 

 

本州最西端、山口県の壇ノ浦SAで休憩。

 

本州と九州の間にある関門海峡は意外と狭い。

歩行者専用の地下道があるだけのことはあって、泳いで渡ることも出来そうだ。

(ただ、海流はそこそこ早く俺はきっと流される)

 

高速道路は関門橋で一跨ぎにしている。

これだけ立派な橋だが、主径間の長さは日本の吊り橋でTOP10にも入らない。

日本のインフラは凄まじい。

 

 

13時頃、関門橋を渡りようやく九州に入る。

 

九州の地を踏むのは人生で2度目。

1度目は修学旅行で来たため、まともに訪れたのは初めてになる。

 

 

14時前に古賀ICから高速道路を抜け、一般道に進む。

 

そして、14時半頃に最初の目的地であるJR千早駅へ到着した。

実に15時間の長距離移動であった。

 

今日の最終目的地は鳥栖なのだが、その前に福岡市街を探索することにした。

 

試合翌日も寄ると決めていたので、この日は本当にただの散策と言ったところ。

 

 

JR鹿児島本線と福岡市営地下鉄を乗り継ぎ、福岡市の中心部博多、天神、中洲エリアへ。

 

 

九州の都、福岡の人口は150万。

中•高層の建物が途切れることなく続いている。

 

 

 

黄昏時の中洲。

屋台に灯りが付き、これぞ福岡というような景観に。

 

屋台の列をわき目に福岡を離れ、鳥栖へ向かった。

 

鳥栖では、快活クラブ鳥栖店に宿泊。

 

隣にある焼肉屋で夕食を食べた。

少し値段は張ったが、とても満足できた。

例によって写真は撮り忘れている。

(ほぼ徹夜やったん許してくれ)

 

前祝いを済ました我々は、酔い覚ましのために駅前不動産スタジアムまで散歩することにした。

距離的には片道2km弱。

 

 

 
敵ながら良いスタジアム。
 
人口7万人の自治体としては、些か不釣り合いな風景に思える。
決して悪く言っているのではなく、地方の中規模都市において、これほど華やかな風景があるだろうか。
 
Jリーグには鹿島という異常な例があるので薄れがちだが、駅スタが満員になれば全人口の1/3が集まることになる。
もちろん、全県にサポはいるためそんなことは起きえないが。
 
地方クラブ成功例の一つであることは間違いない。
 
 
それにしても駅スタのこの看板、黄色背景に黒の太ゴシック文字。
すごくラーメン二郎を感じたのは自分だけではないだろう。
 
快活に戻り、この日は就寝。

 

 

  開幕の戦い

 

風が強いが、晴れた。

数日目までずっと雨予報だったのだが、いい天気になってくれた。

 

試合までの時間、我々は吉野ヶ里遺跡に行くことに。

 

 

 

吉野ヶ里遺跡は、弥生時代の大規模な環濠集落跡。

争いが発生し始めた時代なので、所々に防衛目的の施設が存在している。

 

もともと産業団地を建設するために掘ってみたところ、貴重な遺構がぼんぼこ出土し、結局公園として整備され、一部は国の特別史跡にも指定されて現在に至る。

 

立ち入れる範囲には、出土した遺構と全く同じ場所に、当時の様子を復元した建物が並んでいる。

 

一応、国立大学生のはしくれではあるので、受験の時弥生時代についても死ぬほど勉強した。

その時覚えたことが、こうして目の前にあるのを見るとなかなかに興味深かった。

 

ちなみに、この時遺跡ですれ違った人、ほとんどアルビサポだった。

 

 

駐車場探しに思いの外手こずり、12時半前にスタジアム到着。

 

 

 

そのままゲートへ向かい入場。

駅スタ恒例の、鳥栖高校書道部による歓迎幕。

生で見るのは初めて。

 

 

今日はここから。

盛り上がっていきましょう。

 

アルビサポは、メインバック合わせて700人ほど。

1000くらい来るかなと思っていたので、ちょっと少なかった。

 

 

 

試合前には、新チャントの練習。

今年は個人チャント4曲が新たに加わった。

 

直人、そーや、トミー、そして秋山。

どの選手も新潟には欠かせない。

今までなかったのが不思議なくらいだった。

たくさん歌っていきたい。

 

開幕スタメンに選ばれたのは、こじ、直人、マイケル、トミー、直人、松田、秋山、宮本、小見、海斗、考司さんの11人。

システムは4-4-2で、新加入選手は宮本のみで、古巣対戦のおのゆはベンチ外であった。

 

対する鳥栖は、キムテヒョン、丸橋ら3人の新加入選手が出場。

多くの主力が残留した今年は、昨季からの積み上げによりタイトルも取れるチームだと意気込んでいる。

 

 

選手入場前に撮ったスタジアム全景。

残念ながら、空席が目立つ。

 

選手入場が終わり、キックオフ。

38試合となるシーズンの幕が上がった。

 

試合はいきなり動く。

開始早々5分、パスミスから自陣深い位置で鳥栖にスローインを与えると、堀米勇輝がクロス。

さらにミスは続き、甘くなってしまったクリアを福田が振り抜くと、トミーに当たりそのままゴールへ。

不運ではあるが、自滅とも言える展開で早々にリードを許す。

 

風下で前半を戦う新潟は、なかなかペースを掴むことができない。

 

7分にはマルセロヒアンがポストを叩くシュート、同様に8分にもヒアンが放つが、今度はギリギリ枠をかすめていった。

 

26分にも鳥栖に決定機。

長沼洋一がシュートを放つも、枠は捉えられなかった。

 

劣勢の新潟は、36分にようやくチャンスが訪れる。

松田がDF2人の間を抉ってクロスを上げると、谷口が倒れながら合わせたが、ミュートは出来ず得点には繋げられなかった。

 

しかし、前半終了間際のアディショナルタイム。

中盤でボールを奪った新潟は、宮本がDF裏へ浮いたパスを出すと、海斗が敵陣中央付近からダイレクトで合わせ、それがそのままサイドネットへ突き刺さる。

本当に凄いスーパーゴール、興奮が収まらなかった。

 

 

昨シーズンに引き続き、海斗によるシーズン初ゴールで、同点に追いついて前半終了。

 

鳥栖の戦い方的に、後半は強度が落ちる。

それに加えて、後半は風上で戦える。

同点で終えられることが本当に大きかった。

 

両チームとも、HTでの交代はなし。

 

後半は、やはり新潟が攻勢に出る展開。

 

51分、コーナーの流れからハンドを誘い、VARチェクの末PKを獲得。

しかし、考司さんのキックはパキにセーブされ、逆転のチャンスを失った。

 

悪い流れになりかけたところで、一段とボルテージが上がったのがゴール裏。

流れを渡さないと、声を張り上げた。

 

そうしたら、その3分後、54分にコーナーを獲得すると、考司さんが逸らしたボールを直人押し込んだ。

逆転に成功。

隣の知らない人と抱き合った。

 

さらにその4分後には、細かくパスを回し最後は考司さんが左足でゴールネットを揺らすが、今度はVARでオフサイドと判定され幻に終わる。

 

その後は膠着状態が続き、次第に鳥栖がペースを握り出す。

 

71分の横山のシュートは、こじが左手一本で弾き出しチームを救う。

 

そして、集中して90分戦い抜き、1-2でJ1では2016年以来の開幕戦勝利。

しかも逆転。

最高。

 

待っていたよこの感覚、俺たちの最高の週末。

 

 

 

肩を組みハルヲスウィング。

 

今年はタイトルを取る。

このチームでアジアに行く。

 

一歩ずつ、目の前の試合に全力で、そして楽しんでシーズン戦いっていきましょう。

 

モバアルとか見てても、海斗のゴールがチームに与えた影響は大きかった。

1点ではあるけども、間違いなく1点以上の価値があった。

欲を言えば、3点目を取れると楽に進められたのだろうけど。

 

 
HTに、友人がスタグルを買ってきてくれた。
Grill Dining deeerの、さがジビエイノシシバーガー、700円。
中身はイノシシのパティと、タルタルベースのソース。
獣臭さとかは全く感じなく、本当に美味しかった。
イノシシ肉ってこんなにも食べやすいんだな。

 

 

いいスタジアム、いいグルメ、いい勝利。

また来るぜ駅スタ。

 

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余韻に浸りながらスタジアムに別れを告げ、我々は大分県別府市へ向かった。

 

 

場所は忘れたが、かなり高い位置を走る。

 

 

そして20時頃、別府市営温泉不老泉に到着。

ここで汗を流す。

 

入浴料は脅威の250円なのだが、タオル、ロッカー等々オプションを付けるLCC方式で値がかさみ、結局600円に。

まあ、そんなもんでしょう。

 

 

別府温泉の最大の特徴は、なんといってもその温度。

高温の源泉をそのまま使用している浴場もあり、不老泉では44℃のあつ湯と、41℃のぬる湯がある。

 

長湯するのが好きなのだが、流石に30分が限界だった。

 

もう一つ驚いたのが、洗い場にシャワーが無く、蛇口も水しか出ないこと。

どうやら、これが別府方式。

湯船の脇に座り、桶で湯船から直接お湯をすくって体を流す。

見よう見まねでやってみたものの、意外となんとかなった。

 

 

夕食は、大分駅近くのラーメン屋とん太。

餃子は美味しかった。

ラーメンは、まあ、まあ。

 

快活クラブ大分森町店に宿泊。

大分の快活はナイトパックが12時間に延長されていた。

いつまで経っても貧乏人の味方で助かる。

 

 

  ​福岡満喫

 

雨こそ降ってないものの微妙な天気。

まずは、別府湯けむり展望台へ。

 

 

もくもくと上がる湯けむりが、熱い源泉の存在と温泉の街であることを物語っている。

見応えある景色だ。

 

わずかな時間の大分滞在を終え、再び福岡へ向かう。

 

 

14時半、2日振りの博多駅に到着。

 

だいぶ遅くなったが、これから昼飯を食べに行く。

 

 

 

博多駅から歩いて20分くらい、川端通り内にある元祖ラーメン長浜家へ。

 

博多豚骨は全国でも屈指の知名度を誇っている。

しかし、長浜ラーメンとは本来別物らしい。

その明確な差はなくなっているが、替え玉スタイルなどの源流はこの長浜家にある。

 

 

店内はカウンターのみの、約20席。

机上には紅生姜と共に、やかんでスープが置かれているのが長浜ラーメンの特徴なのだそうだ。

 

 

これが長浜ラーメン。
細麺で、具はネギと豚肉だけと非常にシンプル。
 
これがまた本当に美味い。
あっさり豚骨のスープは全部飲み干せそうな勢い。
替え玉も頼んだが、一切味変せずに食べ切ってしまった。
万人受けするような定番博多ラーメン。
一食の価値あり。
 

 

ラーメンに満足した後は、少し雨が降ってきたので足早に西鉄天神駅へ向かった。

 

 

電車で約30分、太宰府駅に到着。

太宰府天満宮のお膝元だけあって、観光客の数が並のもんじゃない。

ここまでとは正直思ってなかった。

 

 

太宰府天満宮は、祭神菅原道真公を祀る神社で、京都府北野天満宮と共に宗祀社として鎮座している。

創建は919年。

残念ながら本殿は改築中のため、その前に仮設本殿が造られていた。

 

今年は、何かと試験を受ける機会が多そうなので、道真公にあやかってどうかいい結果を、と祈らせてもらった。

 

 

 

参道には梅ヶ枝餅の店が軒を連ねている。

 

かのやと、さかどやで餅を購入。

さかどやでは限定のよもぎ味を選んだ。

中にあんこが入ってるシンプルな物だが、食べ歩きという状況も相待ってとても美味しく頂いた。

(多分本当に美味しいものだったと思う)

 

そのまま西鉄電車で天神に戻った。

 

 

天神にも屋台の列。

屋台で飯食べてみればよかったと少し後悔している。

また来る機会はあるでしょうけど。

 

博多駅まで歩き、夜飯を食べる。

 

 

夜飯は、博多駅近くの新天地ヨドバシカメラ1階店でもつ鍋を食す。

もつ鍋が博多名物とは知らず、友人から聞かされ初めて知った。

 

主な具材は、ニラ、キャベツ、ニンニク、そしてもつで、味付けは味噌ベースで唐辛子がかなり効いていた。

辛いのが得意ではないので、汗だくになりながら食べたが、それでもクセになる美味しさ。

 

 

鍋あとにはちゃんぽん麺を入れて腹を満たす。

最後まで美味しく頂いた。

 

 

  ​帰るまでが遠征

 

福岡を満喫し終え、開幕戦遠征もついに終了、と言いたいところだが、まだこの遠征最大の山が残っている。

これから、また自走で金沢へ帰らなければならない。

 

 

23時頃、福岡を出発。

来た道を戻るだけなので、ルートは往路を参考にして欲しい。

 

とりあえず最初は寝るのが役目だったが、案の定寝れなかった。

もう半ば諦めて、途中からDAZN見てた。

 

明朝6時。

岡山県瀬戸PAから運転を担当。

 

 

見てくださいよ、この美しい朝焼け。

この朝焼けに向かって運転する時間は至高でしかなかった。

 

京都と福井の県境付近にある舞鶴PAまで運転。

 

11頃には金沢に到着した。

 

昼食を食べた後、金沢駅まで送ってもらい解散。

そこからは、一人暮らし先の富山まで電車で移動。

 

 

 

15時前に富山に到着。

 

長かった遠征が終わった。

 

 

  ​まだ一歩目

 

ふくらはぎの筋肉痛で開幕を感じる。

 

開幕戦、まずは勝ち点3を得ることが出来た。

タイトル獲得のためには、長いシーズン安定した結果を出すことが求められる。

 

選手達がいつも通りの雰囲気で戦える環境を作り出す、その義務が我々サポにはあるのだろう。

まだ見ぬ世界へ行くために、チームと共に戦っていきたい。

 

遠征自体も、試合前後の観光を含め素晴らしい物にすることが出来た。

 

Jリーグ開幕。

楽しんだもん勝ち。

 

 

2024/02/27 投稿

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〈次回更新予定〉

未定