矛盾は矛盾か

 

 

矛盾とは、どんな矛にも負けない盾とどんな盾にも負けない矛の話であるが、これは本当に矛盾しているのでしょうか。

 

 

これらの命題は本当に真なのかということです。

また、真ん中はないのか。引き分けはないのかということですね。

「シュレディンガーの猫」の状態はあるのかということです。

 

 

たとえば、今日はとても暑いと今日はとても寒いは矛盾しているのか。

どちらでもない適温の状態というのはあるのか。中途半端ですけどね。

 

 

論理的には、どんな矛にも負けない盾はあるか否か。

または、この矛はどんな盾にも負けない矛であるか否か。

はどちらにも含まれる集合となることはないということ。

 

 

例えば、不動産の所有権を争う場合、この不動産はAの所有かBの所有かと争うことはできるのか。

 

これは、Aの所有か否か。

そしてAの所有でないのであれば、次にBの所有か否かを争うことになる。

 

つまり、Aの所有でないことが証明されても、それだけでBの所有であることを証明したことになりません。

 

1 あいつは警察の犬だ

2 犬は動物だ

3  あいつは動物だ

 

は、論理的におかしいこととなるのは明らかである。

(でも、やってませんか。)

 

 

ここで、問題です。

 

1%の確率で1万円(期待値100円)のくじと99%の確率で100円(期待値99円)のくじを90円で買う場合、どちらを買うでしょうか。

 

その人が、同じく1%の確率で1億円(期待値 100万円)のくじと99%の確率で100万円(期待値99万円)のくじを90万円で、

 

ボーナスはたいてどちらを買うかという問題で、一貫性がない場合は起こります。これはなぜでしょうか。

これは矛盾でしょうか。

 

 

【応用編】

資産として現金100のみを有する法人(借入金50資本金50)がその現金で固定資産を購入し、

固定資産のみを有する法人となった場合は、

最適資本構成に影響するのでしょうか。

 

つまり、負債を減らして資本金を増額する必要はあるのでしょうか。

 

流動資産比率が低下したので

負債も流動負債比率を低下させることは考えられるが、

資本構成比率には影響はない(モディリアーニ=ミラーの定理)は本当か。

 

 

また、定期預金などリスクは少ないが利益も少ない安全資産と、リスクはあるが利益が期待できる株式などの危険資産の2種類の資産があるとします。

 

ここで、今退職金1億円の現金があり、

これをこれらの資産に投資するに当たり、

さまざまな条件から、

安全資産に7000万円と危険資産に3000万円に配分することを決めたとします。

 

 

次に、危険資産の配分の中で、

より配当が期待できるがリスクの高い株式の購入比率を上げた場合

(1部上場株式よりも2部上場株式を多く購入することを決断)、

 

リスクが高くなるとして、当初の安全資産と危険資産の配分比率( 7 : 3 )を再度検討する理由となるのでしょうか。

 

ならないと考えるトービンの分離定理は本当でしょうか。

 

パチンコや競馬が好きな人が生命保険や火災保険に入るのは矛盾しているのでしょうか。

 

 

ちょっとわき道にそれますが、

ここに今3つの箱があるとします。

この1つの箱に100万円が入っています。(あとは空)

 

あなたは、どの箱に100万円が入っているかを知っています。

 

ここで、ある人に100万円をゲットするためにどれでも1つの箱を選んでもらいます。

 

確率は3分の1です。大きな声でどの箱を選んだか答えてもらいます。例えば、A

 

 

そうすると、あなたは、Aに100万円が入っているかどうかを知っているので、仮に100万円がBに入っているとします。そうすると、あなたは、Cを開けます。

 

そうしたときに、この人は、まだAを選ぶでしょうか。

 

 

また、この人は、100万円を当てる確率が3分の1から2分の1に上昇したのでしょうか。

 

あなたが100万円が入っていないことを知っていて開けたC箱の情報は、彼にとって有用だったのでしょうか。選択に影響したのでしょうか。

 

 

答えは、

変更した方が当選の確率が増加します。

 

はずれた場合は、ごめんなさい。確率ですから。